2019年1月~放送のアニメ「約束のネバーランド」。第1話あらすじと見どころを紹介します。あわせて感想もどうぞ!【注意】完全ネタバレです!


第1話/さぁ「リアル脱出ゲーム」の始まりです!

▲左からノーマン、エマ、レイ 出展/TVアニメ「約束のネバーランド」公式

 

EPISODE.01 「121045」

 

「グレイス・フィールドハウス」は孤児院です。ここには唯一の大人で「ママ」と呼び慕われているイザベラと、明るい茶髪の女の子エマ白髪の男の子ノーマン黒髪の男の子レイの3人の11歳を筆頭に38人の子どもたちが暮らしています。

 

エマはハウスの兄弟たちが大好きです。朝はみんなを起こして着替えや靴を履くのを手伝ってあげたり、年下の子たちと一緒になって駆けまわっています。そんな様子をレイがからかいます。

 

レイ「おまえ、年いくつだ? 5歳?」

エマ「二人と同じ11歳。最年長ですけどー?」

 

ふくれっ面のエマを見て、ママのイザベラがくすくす笑います。エマはママに抱きつきます。

 

エマ「マーマー! もっかい入ってくるところからやり直すー!」

イザベラ「どうして? わたしは好きよエマのそういうところ」

エマ「中身5歳のところ?」

イザベラ「ううん。家族みんなをとても大切に想っているところ」

エマ「ありがとう、ママ」

 

エマはママも大好きなのです!

 

朝食の後、ハウスの子どもたちには日課がありました。午前中に毎日テストがあって、フルスコア、つまり満点の子どもだけが名前を呼ばれるのです。11歳の3人の子たちは、いつもそろってフルスコア。とても優秀です。

 

今日もフルスコアだった3人の試験結果をきいて、子どもたちは噂しあいます。

 

ダントツの頭脳をもつ天才ノーマン、その天才と唯一互角にわたりあえる知恵者のレイ、抜群の運動神経と学習能力で二人を追いかけるエマ。

 

3人の主人公たちは、みんな頭が良いけれど、少しずつタイプが異なるようですね。


自由時間のお楽しみは鬼ごっこ!

 

広いハウスの庭は森に取り囲まれていて、子どもたちは毎日たっぷり太陽を浴びながら庭や森を駆け回って遊んでいます。子どもたちの最近の流行りは「鬼ごっこ」です。運動能力抜群のエマと、戦略家のノーマンは、鬼ごっこでいつも最後まで残ります。さすが最年長です。もう一人の最年長組のレイはあまり遊びに興味がないようで、いつも木の下で本を読んでいます。

 

ここでの鬼ごっこは、全員を捕まえられたら鬼が交代するという方法ではなくて、時間制限方式です。20分をめどに鬼に捕まったら負け、逃げ延びたら勝ち、という方法のようです。レイは懐中時計をもっているので、時間を計るのはレイの役割です。こんな方法で、レイも鬼ごっこに参加しているのですね。

 

ドン「来いよノーマン。ぜったい逃げ切ってやる。な、コニー!」

コニー「ドン、いつも助けてくれてありがとう」

ドン「なに言ってんだい、水くせぇ。助けてやるよ、おまえが困ったときは、いつでも!」

 

ノーマンたちより1歳下の10歳のドンは、浅黒い肌を持つ少年です。彼は、いつも白いウサギのぬいぐるみを抱えている金髪の女の子コニーと仲良し。今日もドンとコニーは、森の中を一緒に逃げています。ノーマンらしき足跡が森の奥に向いているのを見つけたドンは、「ノーマン隙あり~♪」と喜びます。

 

けれどその直後に、二人に背後から近づいてきたノーマンに捕まってしまいます。ノーマンいわく「ドンの弱点は、すぐに決めつけて熱くなるとこ」なのだとか。それぞれの子どもの性格まで読んで鬼ごっこしてるんですねノーマンは。さすが天才!

 

最後まで生き残っているエマは、運動神経を生かしてノーマンを振り切り、木の上に隠れました。その木の下でノーマンは、キョロキョロとあたりを見回しています。木の上のエマはにんまりです。と、急にノーマンが石につまづいて転んでしまい──。驚いたエマが、急いで木から降りてきます。

 

エマ「ノーマン!」

ノーマン「転んだふり」

エマ「ずるっ! 心配したのに~!」

ノーマン「エマの弱点は優しいところ」

 

運動神経ではエマにかなわないので、罠をしかけたんですね。頭脳プレイさすが!「また捕まった悔しい~!」と嘆くエマにレイが言います。

 

レイ「ノーマンにあって、エマにないものは?」

エマ「うーん、計画性? 落ちつき? 圧倒的頭の良さ?」

レイ「戦略だ。確かに、単純な身体能力なら、エマの方が上だろう。でもノーマンは、ココ(頭)が強い。半端ない。鬼ごっこは、まさに戦略を競う遊びなんだ

エマ「鬼ごっこが?」

レイ「身体をフルに使ったチェスみたいなもんだ。そうだろ? ノーマン」

ノーマン「まぁねぇ。でもレイはボクなんかよりずっと策士だよ

レイ「買いかぶんなよ」

エマ「敵の手を読むってことか」

ノーマン「でも、ボクたちもママに比べたら、まだまだだねぇ

エマ「確かに。わたしたち一度もママにチェスで勝ったことないしね」

 

この3人、たしかに11歳とは思えないほど頭がいいようです。だって、11歳といえば小学校5年生! わたしが11歳のころなんて、ただの山ザルでした! うきー! お互いがお互いのことをよく知っていて、しかも認め合っています。チームワークもよさそうです。こんな3人ですが、もちろん大人のママにはかないません。ママも頭良さそうです。

 

森の奥にあるものは・・・。

 

また熱くなったドンが「リベンジだ!」と、今度はノーマン以外が鬼でリベンジ戦をやろうと言い出します。これは厳しい鬼ごっこですね!

 

ノーマンを探して森の奥にやってきたエマは、孤児院の敷地をぐるりと囲んでいる、腰の高さくらいの低い柵にやってきました。そこには、神妙な顔つきで柵を見ているノーマンの姿が・・・。

 

エマとノーマンそしてレイの3人には、幼い頃から疑問に思っていることがありました。ハウスと外をつなぐ背の高い鉄の門扉や森を取り囲む柵の向こう──つまり、一度も行ったことのない外の世界はどういうところなんだろうか? なぜ、ママはここに近づいてはいけないと言うのだろうか? 大きくて頑丈そうな門は、いったい何から自分たちを守っているのだろうか? と。

 

エマ「ぜったいに近寄ってはダメよ」

ノーマン「って、ママいつも言ってるよね。門と森の奥の柵だけは危ないからって」

レイ「あんなの、ウソに決まってるだろ

 

いつの間に来たのか、二人の会話に後ろからレイが加わります。

 

ノーマン「ウソってどういうこと?」

レイ「だって見ろよ。これのどこが危ないっていうんだ? 柵も低いし、危ないものは何も見当たらない」

エマ「でも、ママがそう言うんだから」

レイ「おまえ、ママが大好きだもんな──」

 

11歳の3人の性格の違いがよく分かりますね。ハウスの子どもたちもママも大好きなエマ。頭はいいけれど、疑うことを知らない猪突猛進型です。頭が良く、皆から慕われているノーマン。ノーマンはすべてに優れたリーダータイプ。冷静沈着に観察し疑うことを知っているレイ。でもレイはどちらかというと身体を動かすのは好きでなく、あまり人付き合いをしない参謀タイプ

 

柵の前にたたずんでいる3人を見つけて、他の子たちも集まってきました。すぐ熱くなるドンや、ドンと仲良しの金髪のコニー。そして、メガネをかけたギルダも。ギルダもドンと同じ10歳です。ギルダには夢がありました。いつかハウスを出て外の世界に行ったら、いろんな服が着てみたいのです。なにしろハウスは白一色の皆同じ服しか着られませんから。

 

それぞれ外に行ったらやってみたいことを話し合います。美味しいものが食べてみたいとか、可愛い女の子とデートしたいとか。5歳のフィルは「汽車が見たい!」とはしゃぎます。

 

エマ「ノーマンは?」

ノーマン「ボクは、いろんな場所に行って、見たことないものを見てみたいな」

エマ「いいねぇ。レイは?」

レイ「外に出たら・・・まず生きていかなきゃな」

ドン「重いよレイ。エマは?」

エマ「わたし、別に出ていきたくない。ずーっとここにいたい。だって、今幸せだし! ね!」

レイ「幸せ──か」

 

それぞれ子どもらしい夢を膨らませるなか、レイだけがひどく現実的です。ハイこれ、フラグです。ちょっと覚えておきましょう!

 

里親に引き取られるコニーの忘れ物を届けに行って見たものは──。

 

10月のある日、6歳の女の子・コニーが里親に引き取られることになり、ハウスを出ていく日になりました。ドンと仲良しの、あの金髪の女の子です。ドンは別れを惜しんで涙をぬぐいます。ママに連れられハウスから門に向かうコニー。二人が去った後に、コニーがいつも抱いているウサギのぬいぐるみ(リトルバーニー)が置き忘れられているのをエマが見つけます。

 

レイ「急げ、今ならまだ間に合う。さっき窓から門に明かりがついているのが見えた。ママも戻って来てないし。まだコニーは出発してないと思う」

 

レイの言葉に励まされ、ぬいぐるみを手にエマとノーマンは門に向かって走ります。

 

いつも閉じている門は開いていて、1台のトラックが止めてありました。人影はありません。あたりを探しても誰もいないので、エマはトラックの荷台にリトルバーニーを入れておけば気がつくだろうと思い、荷台に近づきます。──そこで見たのは、胸に赤い花を挿され絶命しているコニーでした。ノーマンもそれを見てしまいます。

 

「だれかいるのか?」

 

二人の気配を察した何者かがやってきて、エマとノーマンはトラックの下に隠れます。やってきたのは、灰色の肌に縦に並んだ濁った黄色い目、指の先に長い爪を生やした異形の生物でした。ノーマンは思わず「鬼・・・」とつぶやきます。鬼はコニーの遺体をつまみ上げます。

 

鬼1「うまそうだな。やっぱり人間の肉が一番だ。指の先だけでもダメかなぁ」

鬼2「バカ。大事な商品だぞ。オレたちごときに手の届くシロモノじゃない。この農園の人肉はぜんぶ、金持ち向けの高級品なんだぜ」

 

トラックの下で鬼たちの恐ろしい会話を聞いてしまったエマとノーマン。どうやら人を食べるらしい鬼たち。しかも孤児院だと信じてきたハウスが人肉を供給するための「農園」だとは・・・。ショッキングな会話はまだ続きます。

 

鬼3「また6歳。このところ並の出荷が続いている。が、ようやく上物以上を出荷できるな──イザベラ」

イザベラ「はい」

鬼3「このフルスコア3匹も出荷できるように仕上げておけ」

イザベラ「かしこまりました」

鬼3「待て。なにか臭うぞ」

 

トラックの下を覗きこんだ鬼は、そこにリトルバーニーを見つけます。間一髪で、エマとノーマンはトラックの下から逃げ出していました。

 

いつもあんなに優しいママさえも、鬼の仲間だったとは! ハウスの建物まで走って引き返したノーマンは、ここを逃げようと考えます。当然ですよね! 「フルスコア3匹」とは、もちろんノーマンとエマとレイをさしていますから! でも、同じ逃げるでもエマの考えは違いました。ここでのノーマンとエマの違いは重要です。

 

エマ「わたしたち、ずっと食べられるために生きてきたの?」

ノーマン「逃げようエマ。ここを出るんだ。大丈夫、きっと逃げられる。エマとレイとぼく、3人なら」

エマ「ムリ・・・なのかな? 置いていけない。ここに残せば確実に殺される。これ以上、家族が死ぬのはイヤだ」

 

「それはムリだ」と言いたいのをこらえて、ノーマンはエマの肩に自分の手を置きます。

 

ノーマン「ムリじゃない、大丈夫。皆で逃げよう、一緒に」

エマ「って、どうやって? わたしたち子どもだけで、あんな化け物から──あ、戦略だ! 鬼ごっこと一緒!」

ノーマン「そう、見つけるんだよ。ボクらが生き残る方法を」

エマ「うん」

 

廊下でレイは二人の動向を気にしています。エマとノーマンはいくつものベッドが並ぶ大部屋で声を潜めて話しているので、レイが二人の会話を聞くことはできないと思います。が、とりあえず二人の様子がおかしいことに気がついたようですね。

 

[char no=”1″ char=”あいびー”]ラストシーンは、リトルバーニーを手にハウスに戻ってきたイザベラの姿でした。月の光に逆光で照らされ、すごい恐いです! これまで信じてきたものがすべて崩壊してしまった衝撃的な第1話でした。エマとノーマンは、どうやってこのハウスを脱出するのか? たった11歳の彼らのこれからの戦略が心配半分、楽しみ半分! じょうじょうの滑り出しです![/char]

コニーの胸に刺さっていた赤い花は何?

▲ヴィダにそっくりな花「バーベナ」

 

ところでコニーは、どうして胸に花を刺して死んでたんでしょう? すごく奇妙な光景でしたよね。あの花は作中で「ヴィダ」と呼ばれている吸血植物です。この花に血を吸わせることで血抜きの意味と、鬼なりの宗教的な意味合いが込められているそうです。

 

この赤い花、オープニング映像でもエンディング映像でも繰り返し登場してきますよね!

 

第1話で分かったこと

1、「グレイスフィールド・ハウス」は孤児院ではなく、鬼が食べるための人肉を育てる「農園」でした。

2、今まで里親に引き取られるといってハウスを出て行った子たちは、殺され出荷されていました

3、フルスコア3匹つまり、ノーマン、エマ、レイも近々、出荷される予定

4、ママは子どもが逃げないように見張り、時期がきたら鬼に出荷する役目をしている敵!

 

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