2019年1月~放送のアニメ「どろろ」。第21話「逆流の巻」の詳細なあらすじと見どころを紹介します。「クライマックスに向けいろいろ動き出した!これから4話、どの瞬間も見逃せません!」 あわせて感想もどうぞ!【注意】完全ネタバレです!



第21話/「醍醐にあだなす鬼神め! この命をかけて、きさまを葬ってくれる!」多宝丸vs本気モード百鬼丸。3度目の衝突が痛々しい。

 

逆流の巻

gyakuru no maki

 

鬼神を倒しても自分の身体が戻らないなら、醍醐の国に取りにいく! そう言って醍醐の国に引き返す百鬼丸とどろろ。百鬼丸は前回の第20話で、自分の手が生身ではないから自力でどろろが守れなくて、危なく目の前で死なせてしまうところだったから、どうしても生身の身体がほしい。大切な存在だと気づいたどろろを、いつでもちゃんと助けられるように。

 

けれど、当のどろろはあまり乗り気ではありません。醍醐の国に行けば、また「ばんもんの巻」のときのように、百鬼丸は家族と対峙しなければいけないから。アニキが身内と戦うのは──やはり、できれば避けたいと思うどろろです。

 

どろろ「なぁアニキ。醍醐に行ってさ、もしも、もしもまたアニキのおとうちゃんやおっかちゃんが来たら、どうするんだい?」

 

百鬼丸邪魔するなら、斬る

 

どろろ「でも、そんなことしたら、この先一生、何があっても側にいられなくなっちまうんだぞ」

 

百鬼丸「どろろがいる」

 

ふぅ、とどろろは視線を落とします。「そりゃオイラはいるけれど」──という表情です。道ですれ違った人にも「醍醐の国はもうすぐ朝倉との大戦(おおいくさ)が始まるから引き返したほうがいい」と言われても、百鬼丸はききません。それどころか、せっかく忠告してくれたのに、その喉元に刀をつきつけ「邪魔するな」なんて・・・。

 

どろろ「アニキ訊いたろ? やっぱり戦(いくさ)が起こるんだ。気持ちは分かるけど、今はやめよう」

 

百鬼丸「ダメだ。身体を取り戻す」

 

どろろ「今はおっちゃんの言う通りだ。──死んじまったら、どうにもなんないんだってば」

 

百鬼丸「取り戻す」

 

どろろ「だったらオイラ、ついて行ってやんねぇぞ!」

 

百鬼丸「なぜだ。奪ったのはヤツらだ!」

 

どろろオイラはただ、アニキがアニキでなくなっちまうのが、嫌なんだ。怖いんだよ!

 

百鬼丸「なぜオレじゃなくなる?──オレの手で触る、オレの目で見る、オレも感じる、どろろと同じに

 

どろろ「う・・・ちくしょう。オイラ、どうしたらいいんだよ。ちくしょう、ちくしょう」

 

そうだよね。百鬼丸はどろろに触りたい。おでこじゃなくて、生身の手で触りたい。ちゃんとどろろの顔が見たい。どろろが大切な存在だと思えば思うほど、その気持ちは強くなる。でも、どろろは、やっと優しい気持ちを向けるようになってくれた百鬼丸が、激しい感情に我を忘れて鬼になってしまうのが怖い。だから醍醐の国には行ってほしくない。かといって、百鬼丸の気持ちも分かる──困りましたねぇ。

 

今回のテーマは「クライマックスへの種まき」。サブテーマは「百鬼丸vs多宝丸三たび」ですかね!

 

いよいよ「どろろ」も残り4話となり、今回はクライマックスに向けた種まきがいくつも仕込まれた回でした。その種まきを、箇条書きでまとめながらあらすじを振り返ります。

 

まず今回の主軸は、三度目となる百鬼丸と多宝丸の兄弟対決です。こちらをサブテーマに据えました。この兄弟対決について縫の方はこう言っています。

 

縫の方「今の百鬼丸は、取り上げられた玩具を泣いて取り戻しにくる幼子のようなもの。きっと、誰の言葉も届かないでしょう。そしてそれは、醍醐のため、修羅の化身となろうとする多宝丸も同じ。──領主の妻か、子をもつ母か、どちらか一方であったなら、己の無力さを呪うこともなかったでしょう

 

無力で、なんだかんだ百鬼丸の犠牲の上に成り立っている繁栄を享受してきた縫の方です。でも、時代背景や領主の妻という立場を考えると、どうしようもできなかったという面もあります。この人も可愛そうな人なんですよね。

 

醍醐の国では国境からじょじょに流行り病が蔓延し始め、しかも、またしても朝倉と戦が始まろうとしていました。各村から動ける男は全員が徴兵され、馬も集められます。その中には、真っ白な美しい馬「ミドロ」もいました。

 

種まきその1、朝倉との全面戦争勃発カウントダウン

▲出陣準備を進める醍醐景光 出展/TVアニメ「どろろ」公式

 

冒頭、醍醐の国に向かって歩く百鬼丸とどろろの横を、のぼり旗を立てた馬が駆け抜けていきました。そののぼり旗の印に、どろろは見覚えがありました。それは「ばんもんの巻」で、朝倉軍が立てていたのぼり旗の印だったのです。

 

どろろ「今のヤツら、たぶん朝倉の斥候だ。それが醍醐領の方から走ってきた」

 

「嫌な予感がする」と、どろろは醍醐領に行くのを嫌がりますが、百鬼丸は聞き入れません。

 

伝令「申し上げます、朝倉軍ちゃくちゃくと兵が集まりつつあるとのこと。その数およそ2千!」

 

景光「動きそうか」

 

伝令「いえ、まだその気配は見られません」

 

武将「わが軍の兵と兵糧はどうなっている?」

 

伝令「同盟国および災難に見舞われていない村からの徴用確保を進めておりますが、未だ十分とは・・・」

 

醍醐城では戦兜を傍らに置いた景光をはじめ武将たちが戦の準備を整えています。数日中には攻め入ってきそうな朝倉軍に対して醍醐軍は兵も兵糧確保もうまく進んでいないようです。場内は緊迫した空気に包まれています。

 

景光「この国を終わらせはせぬ。いざ、出陣!」

 

数日後、甲冑に身をかためた景光は、ついに寄せ集めの兵とともに出陣します。

 

朝倉の武将「進めー! 醍醐など恐るるに足らず!」

 

こちらも刀を振りかざして進軍してきます。大戦も間近です!

 

種まきその2、百鬼丸vs多宝丸・兵庫・陸奥連合

 

景光が出陣する数日前。戦を控え緊迫する醍醐城で、隠者が景光に伝えます。

 

隠者「ちゃくちゃくと、こちらに向かっております」

 

景光間違いなく、百鬼丸なのだな

 

隠者「たしかでございます。いつも連れている子どももおりました。数日のうちに領内に入るかと」

 

廊下を通りかかった多宝丸は、「百鬼丸」と訊いて景光のいる部屋に入ります。

 

多宝丸「私が百鬼丸を討ちまする。兵をいくらか集めたとて、ヤツにはかないませぬ。とはいえ今は、全軍を向かわせるわけにもいきますまい。陸奥と兵庫がおれば、他に兵はいりません。父上、ここで百鬼丸を討てぬならば、この先、醍醐を治めていくことなど、とうていできませぬ!

 

前回60人からの兵を引き連れて行ったというのに討てなかった百鬼丸を、たった3人で・・・。行かせていいんでしょうかね? 大事な世継ぎなのに。隠者もそれを心配したのでしょう。多宝丸に「行ってまいれ」と言った景光に対し「よろしいので?」と、念を押します。

 

景光「あの目を見たであろう。止められはせん──おまえにやってもらうことがある──」

 

領内を観て回ったおりの人々の苦しい暮らしぶりや、割れた鬼神像を這い登り3面の像に吸い込まれていく青い光を目撃した多宝丸は、これ以上鬼神が倒されればさらに領地の人々が苦しむことになると、百鬼丸討伐をかたく胸に誓っています。多宝丸には多宝丸の正義があるのです。その気迫が目に宿っていたのでしょう。

 

多宝丸は、兵庫、陸奥の二人の共を連れて百鬼丸討伐に出かけます。地面に大きな地割れがあるところでちょうどどろろを連れた百鬼丸と行き会い、戦闘が始まりました。

 

陸奥以前とは比べ物にならぬ殺気。ご用心を

 

多宝丸「百鬼丸、これ以上、醍醐を汚させはせん。この多宝丸がここでキサマを討つ!」

 

刀を抜き真っ直ぐに襲い掛かる多宝丸。「陸奥!」の掛け声で後ろから陸奥が矢を射、「兵庫!」の掛け声で兵庫が手杵をかざして襲い掛かる。いつもながらの連携プレイです

 

しかし今回の百鬼丸は本気モード。どろろに言った通り「邪魔するなら斬る!」です。まず百鬼丸は離れたところから弓を射る陸奥に向かいます。陸奥の矢を右の義手で受けながら近づくと、一気に右腕を斬り落としました。

 

振り向きざまに、続いて手杵を振りかざして近づいてくる兵庫の左腕をスパリと──。止めをさそうと陸奥の首に刀をかけると、多宝丸が叫び声をあげて襲い掛かってきます。多宝丸もなかなかやります。剣と剣を打ち鳴らす二人。しかし、身体能力は圧倒的に百鬼丸の方が上です。ひらりひらりと宙を舞い、ついに多宝丸の額に傷をつけました。

 

多宝丸「醍醐にあだなす鬼神め! この命をかけて、きさまを葬ってくれる!」

 

刀を両手で構えると、またしても真っ直ぐに突っ込んでくる多宝丸。それを迎え撃とうと踏み出した百鬼丸の足元に、1本の棒火矢が打ち込まれます。足を止め背後に飛び退った百鬼丸の前に、白馬を先頭にした数人の男が現れました。景光に百鬼丸の動向を伝えていた隠者です。

 

景光は、隠者に多宝丸を守るよう命じていました。城中で「おまえにやってもらいたいことがある」の後に言った景光の言葉は、こうでした。

 

景光多宝丸は醍醐の世継ぎ。必ず生きてこの城に戻らせよ

 

景光の気持ちは──?

ただ領民を救いたい一心で、自分一人が地獄に落ちればいいと腹をくくって鬼神と取引した。それがこの物語のそもそもの発端でした。我が子の百鬼丸を犠牲にした鬼のような親──その汚名を甘んじて引き受けたはずでした。けれど景光の地獄は、妻の縫の方や跡取りの多宝丸をも巻き込んでしまっています。本来なら生きていたのを喜んでやるのが当たり前の長男・百鬼丸も、もちろん地獄に落としてしまっています。

 

人間て、自分の苦痛に耐えることはできても、人の苦痛に耐えるのは苦手です。縫の方がずっと長男を思いながら生きてきたのを知っているし、多宝丸まで兄の百鬼丸を「鬼神」と呼んで率先して倒そうとしているこの現実は、なかなかハードなものでしょう。

 

しかも縫の方が言うように既に鬼神との約定が破られているのなら──百鬼丸を倒す意味などありません。もう景光が鬼を演じる必要もないわけです。ましてや多宝丸に兄を殺させる意味もない。もちろん、本当に約定が破られているのかどうかは、定かではないので、今はそれを確認するのが最重要課題だと思いますが。

 

隠者に百鬼丸の動向を探らせているだけで、殺せと命じないところに、景光の迷いが見えると思うのですが──どうでしょうね?

 

種まきその3、兵庫と陸奥の忠心

 

兵庫と陸奥は農村に生まれ、かつて幼い頃に朝倉兵に、目の前で両親を殺されました。捕虜となり、すっかりやせ細った二人の前に現れたのが醍醐景光でした。

 

景光「よくぞ生き抜いた。もう大丈夫だ」

 

そう言って近づいた景光に兵庫は噛みつき、陸奥は骸の骨を削って尖らせた武器で喉を突こうとしました

 

景光「案ずるな、我らは敵ではない」

 

景光はそう言って二人を屋敷に連れ帰り、多宝丸の従者としたのです。一人っ子の多宝丸は、それこそ本当の兄弟のように共に学び、共に剣の腕を磨いてきました。

 

景光がいなければ二人とも朝倉の牢で命を落としていたことでしょう。命を救ってもらった大恩があるから、兵庫も陸奥も、景光には絶対服従です。そしてもちろん、その息子である多宝丸にも。長じた多宝丸は戦場を前に二人に言いました。

 

多宝丸陸奥、兵庫、私は父上と共に、太平の世をめざす。こうして死にゆく者も、おまえたちのように辛い思いをする者もいない世だ。そのために、醍醐を天下一の強国にするぞ

 

陸奥我らが望みは、景光さまと若の宿願に同じ。わたしは及ばずながら、若の右腕となり、兵庫は左腕として、宿願成就のそのときまで、全身全霊でお守りいたします

 

戦国時代、平和に暮らす方法を他に知らなかったのでしょう。いつ敵に攻め込まれるかも知れない不安定な小国ではなく、天下一の強国になれば平和に暮らせるようになると、領主はそれだけを考えていたのでしょう。それが彼らの正義です。そのために、邪魔になる百鬼丸を討つ。それは大願成就のため、必ず果たさなければいけないことだと信じているのです。

 

多宝丸はいつも3人で戦ってきました。陸奥が言うように、二人は多宝丸の右腕と左腕でした。そんな二人のちょうど陸奥の右腕と兵庫の左腕を百鬼丸は斬り落としました。すんでのところで阻止したものの、陸奥の命さえも百鬼丸に奪われそうになりました。

 

兵庫と陸奥の今後が気がかり──。

もう陸奥は弓を引けません。兵庫は手杵を使えません。さぁ、兄弟同然の二人を傷つけられて、多宝丸はどうなるのでしょう? さらに憎しみが増したのは確かですよね!

 

もう一つ気がかりなことがあります。流行り病の村を視察に回っていた陸奥が、どうやら病気に感染してしまったようなのです。これを醍醐の屋敷にもって帰ったら・・・ちょっと大変なことになりますね・・・。

 

種まきその4、白馬「ミドロ」の変貌

▲幼い子馬と母馬「ミドロ」 出展/TVアニメ「どろろ」公式

 

白馬の「ミドロ」は、まだ幼い子馬と引き離され、無理やり借り出された母馬です。飼い主はとても大事にしていたらしく、「どうか怪我をさせずに、もどしてくださいまし」と言っていました。

 

兵士「勝手なことを言うな。我らは国のために戦うのだぞ!」

 

とまぁ、馬を取りにきた兵士は話の通用する相手ではありませんが──。その「ミドロ」に目をつけたのが、例の隠者でした。すっかり自分の馬にして乗り回しています。

 

本気モードの百鬼丸により陸奥も兵庫も片腕を斬られ、このままでは多宝丸が危ないと思った隠者は、火薬の詰まった小型ロケットのような「棒火矢」を百鬼丸の足元に打ち込みました。とっさに後ずさった百鬼丸は無事でしたが、その隙に隠者仲間が兵庫と陸奥を介抱します。

 

続いて隠者は「ミドロ」につけた焙烙玉(ほうろくだま-丸い爆弾-)に火をつけます。導火線を火が伝う間に隠者は馬から跳び去り、別の者が「ミドロ」の尻に矢を打ち込みました。ヒヒーンと一声いなないて、「ミドロ」は真っ直ぐ百鬼丸に向かって走ります。

 

百鬼丸が両方の刀で馬の突進を止めようとしたところで、「ミドロ」につけた焙烙玉が爆発して、百鬼丸と身体じゅうバラバラになった「ミドロ」は地面に開いた巨大な地割れに落ちていきました。

 

百鬼丸は、どろろを呼びながら地割れの底を這っています。その周りに降ってきた鎧や兜がオレンジ色の炎を纏い、バラバラになった「ミドロ」の身体に引き寄せられていきました。やがて一つに集まった「ミドロ」は立ち上がり、目を見開きます。その目は黒く、身体じゅうからオレンジ色の炎が立ち上がっていました──。

 

「ミドロ」を妖に変えたのは、粗末にされた命の怒り──。

この地割れには巨大な仏の像が据えられています。はっきり分からないのですが、戦で亡くなった兵士の骸が放り込まれる場所なのかも知れません。そんな兵士たちの無念や怨念が集まり、焙烙玉でバラバラになった「ミドロ」の身体を寄せ集め一つにまとめ上げました

 

黒く輝く目、身体じゅうから立ち上がるオレンジ色の炎。どうやら「ミドロ」は妖になってしまったようです。人に利用され、ただの道具として粗末にされた命の怒りが、かつての兵士と「ミドロ」を妖に変えてしまいました。

 

今、自分で書いていて思ったのですが、「人に利用され、ただの道具として粗末にされた命の怒り」って、そのまま百鬼丸に当てはまりますよね。そっか。だから百鬼丸は、いつ鬼になってもおかしくない存在として描かれているんだな──なんて、今更おもいました!

 

種まきその5、大変! どろろが連れ去られた!

 

百鬼丸と多宝丸の間に颯爽と現れた隠者は、さすが戦い方が実践的です。名乗りも上げなければ、刀も使わない。焙烙玉をつけたまま「ミドロ」を百鬼丸にけしかけ自爆させるなんて、えげつないことも平気でやります。それに比べれば3人がかりとはいえ、まっこう勝負の多宝丸の戦い方は、なんてきれいなことでしょう!

 

しかも隠者は、状況判断が適切です。

 

隠者「ここは引いてくださいませ」

 

多宝丸「どけ! 百鬼丸を倒さねば、この国は亡ぶ」

 

隠者「殿の命にございます」

 

多宝丸「きかぬ!」

 

隠者は「ごめん」と言って背後から首筋に吹矢を吹きます。眠り薬が仕込んであるのでしょう。多宝丸はうう・・・と唸って倒れ込みました。

 

馬を駆る隠者たちに、どろろも捕まってしまいました。

 

兵庫「その子どもは?」

 

隠者「百鬼丸に止めをさせておらぬ。万が一のためだ」

 

陸奥力なき者を利用するは卑劣!

 

隠者きさまらの理屈など、どうでもよい! 己の身が滅びようが、その魂を捻じ曲げようが、若をお守りするのがお役目であろう。なぜきさまらが若に助けられている?

 

こうなじられて、一言も返せない兵庫と陸奥です。兵庫も陸奥も、この隠者に比べれば優しいところが目立ちます。この隠者は・・・けっこうヤバイ!

 

どろろは大声で百鬼丸を呼ぶけれど、百鬼丸は巨大な地割れの底です。どうやってこの場所を抜け出し、どうやってどろろを助け出すのでしょうか!

 

百鬼丸が鬼になるのを止めるどろろがいない!

 

どろろと百鬼丸が離れ離れになるのは、今後にどう影響してくるのでしょう? まず百鬼丸は、どろろを助けるためなら何でもするでしょう。本気モード全開で助けに行くはずです。それこそ、すぐそこで妖になった「ミドロ」を味方にするのも厭わないでしょうね。

 

しかも、そんな本気モードの百鬼丸を見て涙ぐんだり、身体を張って「鬼になっちゃダメだ!」って止めるどろろがいないということは──まさしく鬼神さながらの大立ち回りをやりそうです。観たいような、観たくないような・・・。楽しみなような、楽しみじゃないような──いや、すごく観たいし楽しみですけどね!

 

「因果」な琵琶丸の役回りは?

 

琵琶丸の初登場は第1話でした。16年前、生まれたばかりの百鬼丸が鬼神に身体のあちこちを奪われ川に流されていった、それを目撃したのです。もちろん目撃といっても琵琶丸が見たのは百鬼丸の魂の色だけですが。それが人でもない妖でもない、なんとも珍しい色をしていたので、琵琶丸の記憶に残ったのです。

 

琵琶丸因果な色だねぇ

 

初登場から琵琶丸は「因果」と言っています。

 

次に登場したのが第2話「万代の巻」でした。指で字が読める琵琶丸のおかげで、どろろはアニキの名前が「百鬼丸」だと知ることができました。

 

それから、ちょくちょく重要なところで登場して、百鬼丸とどろろを助けてくれる琵琶丸。この頃では「因果」を連発しすぎて、わたしの中では「因果おじさん」となってますが。どうやら琵琶丸は、百鬼丸の因果を最後まで見届けるつもりのようです。百鬼丸とどろろとは別行動ですが、同じく醍醐領を目指しています。

 

困ったときに助けてくれる琵琶丸の、今後の役回りは何でしょう? 「ばんもんの巻」のときのような、ただの傍観者ではないと思いますが。それともう一つ。最初からずっと登場しているのに、その素性が一切明かされていない琵琶丸がじつは何者なのか? それが明かされることはあるのでしょうか? ここにも注目していきたいと思います。

 

[char no=”1″ char=”あいびー”]再び訪れようとしている醍醐の国は、以前と比べ物にならないくらい緊迫していました。多宝丸との3度目の衝突で、ついに本気を出した百鬼丸。陸奥と兵庫の腕を斬り落とされ、多宝丸との溝はさらに深くなりそうです。汚い手も使ってくる隠者は登場するし、白馬は妖になるし、どろろは拉致されるし──。クライマックスまっしぐらですね! 次回「縫の巻」。おぉ! またしても縫の方が動くのか!?[/char]

 

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