2019年1月~放送のアニメ「約束のネバーランド」。第10話あらすじと見どころを紹介します。あわせて感想もどうぞ! 待て!ノーマン推しなんだけど、ノーマン出荷とかマジやめてー! 原作未読者の感想です。【注意】完全ネタバレ!

第10話/ノーマン出荷・・・。その遺志はレイとエマに託された!



EPISODE.10「130146」

 

ついに内と外を隔てる塀の上に立ったノーマンは、その日の夕方、疲れ切った顔でハウスに戻ってきました。塀の上でノーマンは衝撃的な光景を目にし、それを伝えるために引き返してきたのです。「どういうつもりだ!」と息巻くレイにすぐに答えることなく、たっぷり間を取ってからノーマンはこう言いました。

 

ノーマン「崖だった。塀の向こうは、崖だ

 

つまり「塀を越えて逃げる」という当初の計画で脱獄することなどできないのです。これを知ったノーマンはすっかり落胆して、もう観念してしまったのかと思ったら・・・これが意外とそうでもなさそうです!

 

エマ「塀からは逃げられないってこと?」

ノーマン「いや、道はあるよ

 

ノーマンはスケッチブックを広げて、二人に図を描いてみせます。(上のイラスト参照)

 

ノーマン「それで、塀の端まで行ってみたんだ。塀は二股に分かれていた。ひとつは断崖に沿った塀、もうひとつはボクらのハウスの側面の塀。ちょうど60度ずつ。二股の塀の内側は、まるで対象。そっくり同じ景色が広がっていたよ」

 

レイもエマも真剣な表情で聞き入ります。

 

ノーマン「つまりここ、グレイスフィールドハウスは、断崖で囲まれた六角形の土地に、隣接して配置されていたんだ。そして、ここ第3プラントの西にあるこの区画、おそらくここが本部。この区画にだけ橋があった。周囲が絶壁である以上、逃げるならここからだ

 

なんとノーマンは塀の上をテクテク歩いて、本部の橋にまで行ってきたのです。ノーマンぜんぜん諦めてないじゃない!

 

「二人のおかげで、いい人生だった──」

 

それじゃ予定通り、エマの脚が治るまでどこかに身を潜めなくちゃね! と、思ったら──。

 

ノーマン「ボクは間違えるわけには行かないんだ。だれ一人死なせないために。ボクが逃げたら計画が狂う。仮にわずかでもそれじゃ困る。ボクは万が一にも負けたくない。なにを言ってもムダだよ。気持ちは変わらない」

 

えええ? どういうこと? 脱獄する道はあるけど自分はおとなしく出荷されるって???? 確かに前の夜に「自分が逃げることで代わりに誰かが出荷されるのは嫌だ」と言っていたけど──ほら、それは骨折するとかカゼひくとかで出荷阻止できるからって昨日エマが説得していたじゃん! それがダメでも別の手を考えるって! なのにどうしてー! ノーマン頑固すぎる~! ベッドに座り込み頭を抱えるレイと対照的に、ノーマンはてきぱき話します。

 

ノーマン「今日、できるだけのことはやってきた。後は頼む。脱獄を必ず成功させて──」

エマ「待って、ノーマ・・・」

 

そうか! ノーマンは、プラント全体の構造を知り、脱獄できる方法を考え準備を終えて帰ってきたんだ! だから疲れた顔をしていたんだね! これなら自分がいなくても成功すると確信して、それを二人に伝えるために戻ってきたと・・・。(だからって自分だけ犠牲になるのは納得できないけど!)エマの言葉が終わらないうちにノーマンはエマとレイ二人に抱きついて──。

 

ノーマン「あったかい。今までありがとう。二人のおかげでいい人生だった。楽しかった。嬉しかった。幸せだった

 

涙を浮かべるレイと「やっぱり今からでも森に隠れよう」と言うエマを残して、ノーマンは「それじゃ」とクールに部屋を出て行きます。「計画通りに進めたい」というのは、確かにノーマンらしいといえばらしいのだけど・・・。うぬぬ。

 

でもさぁ、やっぱりノーマンなしで脱獄を成功させるのはすごく難しいと思うよ! 確かにレイだって超頭いいけど・・・。

 

糸電話の思い出

 

部屋にもどったノーマンはトランクに、紙コップで作った糸電話だけを入れます。それは、ノーマンの大切な思い出の品物でした。

 

小さい頃、病気がちだったノーマンは、ある日カゼをひいて医務室のベッドで寝ていました。カゼがうつるから医務室に入ってはいけないと何度ママが言ってもエマは、あの手この手で医務室に入り込みます。

 

エマ「ばぁ、遊びに来たよ!」

ノーマン「エマ! どうして。入っちゃダメだって・・・ケフンケフン」

エマ「だってノーマン病気のたびに独りぼっちになっちゃうから、そんなの寂しいじゃない! ノーマンの分もわたしが喋るから、お話ししよ」

ノーマン「だめだよ。病気がうつっちゃう」

エマ「うつらないよ。わたしはカゼをひかないんだって!」

 

どうやらレイが「バカはカゼひかない」って教えたらしい。最後にエマが持ってきたのがレイに教わって作った糸電話です。糸電話でドアの外から話せばカゼがうつらないから──と。かわいらしいエピソードですねー! きっとこのときからノーマンはエマが大好きなんですね^^

 

「ねぇ、ママは幸せ?」一瞬、イザベラの仮面が剥がれる

 

外出着に着替えたノーマンは、みんなにお別れを言います。フィルには「どうかボクの代わりにエマを助けてあげて」。ドンとギルダには「エマとレイのことよろしくね」。エマには「みんなのこと、頼んだよ」。そう言ってハウスを出ようとするノーマンに、エマは松葉づえでかけより抱きつきます。

 

エマ「ママの目を引きつける。お願い、逃げて!」

 

発信機を壊す装置を見せてノーマンにささやくエマ。最後のワンチャンスにかけましたね!

 

ノーマン「ばか、無鉄砲にもほどがあるぞ、エマ! 今きみがすべきことは、これじゃない!

エマ「うるさい! 嫌だ行かせない!」

ノーマン「どうして分かってくれないんだ。ボクはそんなこと、これっぽっちも望んでいない! ただ笑って見送ってほしい。ボクの気持ちを汲んで」

エマ「イヤ。その気持ちだけは尊重できない。本当は嫌ならなおさらだ!」

ノーマン「めちゃくちゃだよ君は。無茶で無謀で、甘くて幼稚で。でも真っ直ぐで。だから、だからボクは──

 

愛しそうにエマの頬に手を伸ばしたノーマンに帽子をかぶせ、ママが二人を引き裂きます。「時間よ、ノーマン」。ふっ、と、また悟った顔にもどったノーマンはエマの手から逃れ、立ち上がります。「待って!」と、まだ引きとめようと頑張るエマの耳にママがささやきます。

 

ママ「次、騒ぎ立てたら殺すわよ。諦めなさい

 

ぎょぎょ! もうハウスの真実を知られてしまっているから、エマには容赦ないですねイザベラ。ノーマンはエマに最後のお別れを言います。

 

ノーマン「エマ、ありがとう。だましてごめん。ケガ増やさないでね。無茶のしすぎも。ちゃんと食べてね──後を頼む。だいじょうぶ、ぜったいに諦めないでね」

 

ついにエマはうん、うんと頷くばかり。階段の踊り場から一人見送ったレイに微笑みかけて、ノーマンはハウスを後にします。

 

門に向かって歩くママとノーマン。ふと、ノーマンはママに尋ねます。

 

ノーマン「ねぇ、ママは幸せ?

 

ふいをつかれたママは、ハッと、とりつくろった表情を崩します。仮面が剥がれた一瞬でした。

 

ママ「えぇ、幸せよ。あなたという子に出会えたもの」

 

すぐに仮面をかぶり直したママは、そう答えます。

 

きしみながら門の鉄柵が上がり、ノーマンは奥にあるトラックを見つけます。以前、コニーにリトルバーニーを届けようとして門に来たときに見た、あの同じトラックです。意を決して歩み寄ったノーマンにイザベラは「この部屋で待っていてちょうだい」と、脇にある部屋の扉を開けました。驚いた表情のノーマンと、バタリと重い音を立てて締まるドアの音。そして暗転・・・。

 

 

・・・・。

 

 

えっと。これ、ノーマンは生きているってことよね? だってコニーやシスタークローネみたいに赤い花さされてないもんね。ママは通路脇のドアを押して「ここで待っていてちょうだい」って言って、そのまま暗転だもん。よし、理由は分からないけど、とにかくノーマンは生きている! うん。間違いない!

 

「ママを目指しなさい、エマ」。イザベラの誘いにエマは──

 

レイはすっかり、なにもやる気が起きなくなってしまっています。自暴自棄に「もう、どーでもいい」と・・・。エマは一人医務室のベッドで泣き崩れます。ノーマンを失った悲しみはあまりにも大きい。そこにママが現れ言います。

 

ママ「諦めてしまいなさい。絶望に苦しまずに済む一番の方法は、諦めることよ。抗うから辛い。受け入れるの。楽になれるわ、簡単よ。わたしはね、エマ。もしあなたが望めば、あなたをこの農園のママ候補に推薦しようと思っているの。大人になって子どもを産んで。能力が認められればママやシスターとして、またこのハウスに戻ってこられるの。あなたにはその資格がある。あなたが望めば、わたしは喜んであなたを推すわ──だれがそんなものに──そう思った? じゃぁ、あなたには一体なにができるの? 何もできない、誰も救えない、ただ死を呪う。苦しみの連鎖よ。生きてママを目指しなさい。絶望を受け入れて、楽になるのよ」

エマ「嫌だ。それだけはできない」

ママ「いいわ。じゃ、せいぜいのたうちまわって死を迎えなさい。あなたたちは逃げられない。今一度、存分に思い知りなさい」

 

シスタークローネが言っていたとおり、12歳まで生き残った条件を満たす女子にはママを目指せる道があるということで。イザベラはエマにその道を進みなさいと伝えに来たのですね。

 

エマは拒否したけれど、かつてのイザベラはこれを受け入れたのですよね。第8話でシスタークローネとグランマが話したとき、グランマの過去映像が少し流れたけれど。あのとき塀に上っていた黒髪の少女は、やっぱりイザベラだったのだと確信できますね!

 

塀に上って深い堀と切り立った壁を見て、イザベラはすっかり諦めてしまったのですね。エマに言った通り「何もできない、誰も救えない」と思い知ったのでしょう。そして絶望を受け入れ、ママを目指した。イザベラだって逃れたかったのです。こんなバカげた世界から自由になりたかったのです!

 

ノーマンから「ママは幸せ?」と訊かれて、思わずハッとしてしまったのを見ても、イザベラは表面上は諦めていても、やっぱり心の中には迷いがあるのでしょう。見せかけだけのウソの人生が幸せとは言えないと、分かっている。自分が生き延びるために、言われるまま子どもたちをつぎつぎ出荷するのが幸せな人生のはずがないもの!

 

もし。もしママが味方になってくれたら・・・そんなことを願ってしまいます!

 

「130146」レイとエマ、再始動!

 

ノーマンが出荷された11月4日から、すっかりやる気のなくなった抜け殻状態のレイと、いつまでも松葉づえが手放せないエマ。ドンとギルダも沈黙を守っています。二人とも、レイやエマが動かなければ何もできないと分かっているのでしょう。

 

年が改まった1月15日はレイ12歳の誕生日。満期出荷の日です。その二日前。2046年1月13日。はい、これが今回のタイトルです。ノーマンショックの前振りが長かったですね。これからが今回の本編ですよ!

 

ハウスの子どもたちは以前と同じように元気に遊びまわっています。今の流行りは缶けりで、もうだれも鬼ごっこをしていません──ちょっと寂しい。

 

翌日の夜ふけ、月の光さす食堂で、レイはひとり鼻歌を歌っています。コニー出荷のときに、イザベラが月夜の庭で歌っていたあの歌です。そこにエマが松葉づえをついてやってきます。(あれ、2ヵ月以上たってまだ松葉づえ?)

 

エマ「レイ、こんな時間に何してるの?」

レイ「最後だから。ハウスにお別れを」

エマ「レイ、明日誕生日だもんね」

レイ「そう、今日が最後の夜。明日でお別れだ。──なぁエマ、おまえ本当に諦めちまったの? 本当は諦めてなんかないんだろ、エマ

 

顔を上げたエマの口元が悪そうに左右に伸びます。目に力が戻っている! おぉ! そうこなくっちゃ! だって、ここで諦めたら話が終わるもん! 1月は一番、寒い時期だけど脱獄ガンバレ!

 

ちょっとした愚痴のようなもの

 

だいたいですね、このアニメ、分からないことが多すぎる! 視聴者への情報開示が少なすぎるよー! 情報を伏せるのは「何だろう」と気を引く効果は確かにあるけど、やりすぎはダメー! わけワカメになって、ついていけなくなっちゃう!

 

今回ノーマンが出荷されて、レイとエマが悲しみにくれるのは分かるんだけど。それに時間を割くのはけして悪いことではないんだけど。あからさまに視聴者のミスリードを狙っていすぎて萎える・・・。だって、ノーマンは脱獄を成功させるために、できる限りの準備をしておいたと言っていたよね。それなら、その命がけの遺志ともいうべき作戦を無駄にするのはあり得ない!

 

レイとエマは必ずそれを成功させなくちゃいけないでしょ! たとえ上手く行かなくたって、試すことすらせずにおとなしく満期出荷を待つなんてダメでしょ! ドンとギルダまで巻き込んでおいて、やっぱやめるわって、それはない! しかもノーマンの作戦には、きっとシスター・クローネの助言が生かされている。あの秘密の小箱とメモとボールペンは何~? それも全部なかったことになんて、しちゃダメでしょー!

 

[char no=”1″ char=”あいびー”]と、いうことで。やっと再始動に向け動き出したレイとエマ。レイ出荷まで時間がないから、次回、これまでいろいろ謎だったことがいくつか明らかにされつつ脱出計画を遂行するのでしょうね。どんな脱出劇になるのか、いよいよ楽しみです![/char]

第10話で分かったこと

1、プラントの構造。上から見ると六角形の辺それぞれが、5つのプラントと本部で構成されている。

2、ノーマンが出荷された

3、ノーマンは、全員が逃げる方法を準備しそれをレイとエマに託していった。

4、イザベラは、今の状況に心の底から満足しているわけではない

5、エマは、ママになる道を断った

6、レイの誕生日前日、レイとエマ再始動!

 

第10話で謎なこと

1、ノーマンが準備した、本部の橋から脱出する方法とは?

➡次回以降で明らかになるはず!➡第11話、12話で解明

2、ノーマンに赤い花が刺された映像がなかったけれど、本当に出荷されたの?

➡主人公バイアスで、こっそり生きてる! 理由はどうあれ、ぜったい生きている!・・・と、思う。

3、2ヵ月以上たってもエマまだ松葉づえついているけど、長くない?

➡もしかして、ママを油断させるための演技? ➡第11話で解明!


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