バナナフィッシュを最後まで観て、モヤモヤ引きずってしまっている方の心を軽くするお手伝いです。ただの妄想二次設定なので、気楽におつきあいください。
「バナナフィッシュ・ロス」「アッシュ・ロス」を乗り越えろ!
【放送まであと1時間!】
TVアニメ「BANANA FISH」は、本日12月20日(木)25:35よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送!#BANANAFISH pic.twitter.com/Z3ORyYGv1f— TVアニメ「BANANA FISH」公式 (@bananafish_tv) 2018年12月20日
「BANANA FISH」は、原作漫画もアニメーションもどちらもとても面白い作品です。とくに人物描写のていねいさが光っていて、キャラにどっぷり感情移入してしまう方、続出ですよね。その反動でもありますが、作品をすべて観終わってしまったときのロス感が半端ない。
ダウンタウンを仕切る若きカリスマである主人公「アッシュ・リンクス」は、超美形でありながら、IQ200の天才にして、プロの殺し屋に仕込まれた経歴のだれにも負けない強さ(先生には負けますけどね)をもちます。さらに強靭な精神力で冷酷に銃を撃つかたわら、英二には甘くかわいらしい一面を見せる・・・。最終回を観終わると、このずばぬけて魅力的な主人公をロスしてメンタルやられてしまう方が多いわけですが──。
それでもわたしたちは、抜け殻なりにも学校や会社に通ったり、バイトに行ったり掃除や洗濯しながら現実生活をソツなくこなしていかなければいけないわけで。なかなか抜け出せない「バナナフィッシュ・ロス」とくに「アッシュ・ロス」のみなさまが、少しだけ現実逃避して心を軽くしていただこうというのが今回の趣向です。
アッシュは生きてる! 生きてるんだよぉ!
▲ニューヨーク公共図書館閲覧室 出展:wiki
漫画でもアニメでも、ラオに腹を刺されたアッシュは図書館の閲覧室で、英二の手紙に淡く微笑みながら目を閉じるところで終わっています。でもね、これはあくまで「死にそう」なだけなんです。アッシュの足元に血だまりができているのに気がついた誰かが「キャー!」って悲鳴を上げて、救急車を呼ぶんです。
もちろんアッシュ君、強制的に病院収容。緊急手術を経てICUで治療開始です。で、指紋などからアッシュの身元照会した結果、警察が呼ばれるわけですよね。アッシュはオーサーとの一件で刑が定まっていないとはいえ、推定300年の実刑がある犯罪者確定ですから。ジェンキンズ警部とかチャーリー警部補とかが来るんでしょう。
駆け付けた二人は心からアッシュを心配し、容体が落ち着いたところで、ようやくホゥと安どのため息をつきます。一方、マックス経由で伊部にメールが入ります。アッシュが死線をさまよっていると聞いた英二と伊部は、飛行機が羽田につくやその足でまたNY行きの飛行機を探します。
アッシュは報いを受けなければいけない
【放送まであと1時間!】
TVアニメ「BANANA FISH」は、本日10月11日(木)25:10よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送!#BANANAFISH pic.twitter.com/kyVIP6DWC4— TVアニメ「BANANA FISH」公式 (@bananafish_tv) 2018年10月11日
正当防衛とはいえ、アッシュはとんでもない人数を手にかけています。オーサーとの一件以降、その数はさらに膨れ上がっています。ユエルンの手下にゴルツィネの部下、国立精神衛生センターの警備員、フォックスの部下たち・・・。そういえばユエルンと内通していたシンの仲間も撃っています。
原作者の吉田秋生さんは、かなり早い段階からアッシュは最後には死ななければいけないと考えていたそうです。これだけの人を殺めてきて、最後にハッピーエンドを迎えるのはおかしい、報いを受けなければいけない、と。
それはそうです。でも、死ぬ以外の報いだってあるはずです。
同じように制裁を受けるべき行動を取ってきたユエルンの責任の取り方が、チャイナタウンの立て直しだったように。アッシュにはアッシュなりの責任の取り方があったはずです。
アッシュ・リンクスは死人
【放送まであと5時間!】
TVアニメ「BANANA FISH」は、本日10月11日(木)25:10よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送!#BANANAFISH pic.twitter.com/5uXTw2B89w— TVアニメ「BANANA FISH」公式 (@bananafish_tv) 2018年10月11日
ここで思い出してほしいのは、「アッシュ・リンクス」は死人となっていることです。しかも、最終話でのアッシュは、本名「アスラン・ジェイ・ゴルツィネ」。ゴルツィネとの養子縁組が成立しているのですよね。おそらくマフィアの裏手口を使ったのでしょう。ゴルツィネは死んだ「アッシュ・リンクス」ではない別人と養子縁組していることになっているわけです。
ジェンキンズとチャーリーが口をつぐめば、「アッシュ・リンクス」=「アスラン・ジェイ・ゴルツィネ」という事実はもみ消せます。アッシュは、大物政治家が少年を買春していたという事件の重要な情報を握っています。それを司法取引の材料に使うこともできます。もう表沙汰になることはないけれど、恐ろしい「バナナフィッシュ」に絡む世界的な陰謀も、アッシュの活躍により未然に防ぐことができたのですから、ここはジェンキンズ警部がアッシュを助けるために一肌も二肌も脱いで頑張ってくれると信じます。
アッシュへの制裁と責任の取り方
こうしてジェンキンズ警部らの助けもあり実刑を免れたアッシュですが、一命をとりとめたとはいえ身体に大きな損傷が残りました。ラオのナイフは左の肺にまで達していて、左肺のほとんどを摘出しなければいけませんでした。こうなると、これまでのように跳んだり走ったりすることは難しい。
その一方で、アッシュはゴルツィネの正式な後継者です。ゴルツィネ亡き後のコルシカ・マフィア組織を何とかしなければいけません。本人の気持ち的には関わりたくないかも知れませんが、そこは責任をもって後始末すべきでしょう。アッシュの手元には、莫大な財産が残ったはずです。それをどう使うか──その明晰な頭脳をフル回転して、最良の方法を探してくれるはずです。
きっとダウンタウンを整備し、ストリート・ギャングたちを雇い入れ、みんながもっと良い生活が送れるように道筋をつけるのでしょう。
カリブでの隠居生活を決め込んでいたブランカも、きっと協力してくれます!
アッシュと英二の楽しい週末
画:幻騒アぽろ
かつてゴルツィネの裏資金を盗み購入したニューヨークの高級アパートを拠点に、アッシュは日々、自分のなすべき仕事をこなしています。真向かいにあるコルシカ財団の事務所では、ブランカが書類とにらめっこしています。
英二は永住権を取り、アッシュと一緒に暮らしています。ただし英二は財団の仕事をしていません。伊部から紹介されたカメラマンの助手をしていて、いつか写真家として独り立ちしたいと頑張っています。
週末や長期休暇、二人はケープ・コッドのカフェで過ごします。長くクローズしたままだったかつてのダイナーを、カフェにしたのです。内装はかつてのまま、古めかしい雰囲気のカフェです。気まぐれにオープンするカフェにあまり客は来ませんが、休暇がわりに来ているので二人とも気にしていません。
英二「ねぇアッシュ、これ、どうかな?」
英二の一眼レフに目を落としながらアッシュは答えます。
アッシュ「あ、いいね。やっぱおまえは、夜明けとか夕暮れとかの写真うまいよな──紙焼きして、そこの壁に貼るか?」
英二「うーん・・・。もうちょっと納得できるのが撮れたらね」
普段はコーヒーと軽いアルコール、乾き物ぐらいしか扱っていませんが、「えびとアボガドのサラダ」「トーフサンド」がメニューに載ることもあります♪
リハビリを経て、もう少しアッシュの体力が戻ったら、二人は日本旅行に出かける予定です。シンもついていくらしいです。英二の故郷を訪れ、伊部の姪っ子の暁とシンは、ここで出会うことになるはずです。。。
[char no=”1″ char=”あいびー”]「光の庭」でアッシュの亡骸が描かれている? いやぁ、そんなこたぁ知らないなぁ![/char]
▼「光の庭」未読の方は、こちらのページの「アッシュ・ロスと英二の後日談」の項目をご覧ください。
おわりに。。。
ある意味、英二のくれた言葉をかみしめながら幸せな気持ちでこの世を去るのは、アッシュにとって望ましい死に方かもしれません。ここで書いたような未来はもしかしたら、神格化されたアッシュの伝説にとって蛇足になるかもしれません。
それでも生きて、自分で選んだ人生を送ってほしい。煩わしいことも多いけれど、同じくらい幸せな瞬間も多いのだから。
アッシュにしかできないことは、たくさんあるはずです。本物の「The Catcher in the Rye」になってほしいという願いをこめて。
▼「The Catcher in the Rye」(ライ麦畑でつかまえて)について詳しくは、こちらのページ「アッシュの祈り」の項目をご覧ください。
▼「バナナフィッシュ」関連の記事一覧はこちらです
私はアッシュは生きてると思います!
でも、なかなかこう書いてくれてる人は少なくて、悲しくなっていました
なので、このサイトを見つけれて救われました。
アッシュは生きています
今もアメリカで!そうじゃなきゃおかしい
アッシュが死んだのが正解だとしたら、私まで死にたくなるから
実際そうなる人多いと思う
作者意見をコロコロ変えてるとか聞いたから、最終的に「アッシュは実は生きています」と事実を語って欲しいものです
でなければ、納得できない。
このサイトを素晴らしい言葉に出会いました。ずっと胸に留めておきたいです
左高菜々子さんこんにちは。コメントありがとうございます。
きっと「バナナフィッシュ」事件の主役としてのアッシュは、事件解決とともに死んだのだと思います。
その後の膨大な後始末は物語として描かれないから──だから、作者は分かりやすい幕引きをしたんじゃないかな。
ただ、アッシュが英二の手紙を読んで目を閉じたとき、満ち足りた気持ちだったのは確かだと思う。
ここで命を落とすのも悪くないと。
だって、アッシュにとってアッシュと英二の関係は永遠のものになるわけだから。
もう二度と英二にウソをつかなくていいし、英二を失う心配をしなくてもいいから。
でも、そんな淡い満足よりも、もっと大きな幸せを手にしていいはずですよね。
アッシュにはそれだけの価値がある。
そうでしょ?
大丈夫、アッシュは今も元気です。
ケープコッドのカフェで、気まぐれにマスターやってます^^
あいびー
アッシュは生きて日本に行って英二と幸せな時を過ごせたかも知れませんが、アッシュの性格上、幸せな瞬間に、絶対自分が原因で亡くなってしまった善良な人たち(スキップやショーターやジェニファ)を思い出して、自分だけがこんなに幸せになっていていいのだろうか…と悩み苦しむと思うんです。
その思いから逃れられず、幼少期からの地獄とはまた別の意味での地獄の人生になって精神が崩壊するかも知れない…。
そう思ったら、英二からの手紙を読んで最高に幸せな瞬間に逝くことができたのは、ある意味幸せなことなのかも知れないよね…とも思うんです。
かく言う私も、最終回の衝撃から立ち直れずにいます…
このような場所を作っていただいて本当に感謝します。
ありがとうございます。
kさまこんにちは。
コメントをありがとうございます。
よーく、わかります!
じつはこの衝撃のために、わたしはこのサイトを作ってしまったのです。
バナナフィッシュをもっと理解するために
詳細な記事をつくり残そうと。
でも・・・物語の内容が内容なため、1話ごとの詳細な記事を
書き残すことはできませんでした。
(グーグルさんのお怒りに触れてしまうので・・・)
そこで、絵の得意な家族をモノで釣って(^^;
わたしの妄想をイラストに描いてもらえたことからこの記事をまとめました。
アッシュって、戦いに身を置いているけれど、
戦いに慣れてそこで生きていくにはナイーブすぎるんですよ。
英二のなかに平和や安らぎを見出し、
すごくひかれるのに、自分にそんな資格はないっていう
そんな自己卑下してしまう感覚が観ていて痛々しい。
そんなアッシュだから、きっとkさまの書かれているように
自分だけが幸せになることを素直に喜べない。
だから、英二の真心を感じながら逝くことができたのは
アッシュからすれば最高の幸せなのでしょう。
でも・・・。
いくらそう自分に言い聞かせても、
やっぱりアッシュには生きてほしかった。
生きてさえいれば、面倒なこともあるかもしれないけれど
幸せな瞬間もたくさん訪れる。
だから、そう簡単に生きることを諦めてほしくなかったんです。
これはわたしの我がままが作り上げた妄想記事ですが、
多くの方が訪れてくださいます。
きっと皆同じ気持ちなんだな~と。
妄想だと分かってはいても、この記事に癒しを見出してくれているのかなぁと
勝手に連帯感を覚えています。
アッシュ・ロスに心ずたずたになってしまった視聴者が、
表面上だけでも日常生活をつつがなく過ごすために。
心の平安をとりもどすために。
少しでもお役に立てたのなら幸いです。
あいびー