「父・トールズの言葉を理解するには6歳のトルフィンはまだ幼すぎる!」シーズン1、第2話「剣」のあらすじ感想考察。2019年7月~放送の「ヴィンランド・サガ」は、1000年前の北欧を舞台にヴァイキングの生き様を描いた骨太な物語



第2話/「おまえに敵などいない。誰にも敵などいないんだ。傷つけて良い者など、どこにもいない」。

▲父・トールズの短剣に見惚れるトルフィン 出展/TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式

 

#2

Sword

 

イングランド北部 ノーザンブリア伯領 ヴァイキング拠点。ヴァイキングたちには、土曜に風呂に入るという習慣があった。そのことを、敵国イングランド人は知っていた──。イングランド兵は水中から忍び寄り、裸のヴァイキングたちを急襲した。「女子どもとて容赦するな。皆ごろしが王のご命令だ!」と、馬上から指揮が剣を振りながら命令する。

 

いくら屈強なヴァイキングたちといえど、裸のところを襲われてはひとたまりもない。外で水浴びをしていた男たちも、建物の中にいた女たちも、全員がころされ火を放たれた。

 

今回のテーマはトルフィン少年の「戦いへの憧れ」です。

第1回の前回では、6歳のトルフィンが住むアイスランドの厳しい暮らしぶりと、かつて戦士だったときかされている父・トールズへの憧れ、船乗りレイフが話した理想郷「ヴィンランド」について語られました。

 

トルフィンは外の世界に強い好奇心をもつ少年です。レイフの船に乗り、村から外に出てみたいと夢見ています。もちろん、現実社会の厳しさなんて知りません。レイフに、この村に住む者は他から逃げてきたんだと聞かされて「そんなことあるもんか!」と反発します。

 

でも、尊敬する父・トールズからレイフの言葉が本当だと聞かされ、幼いながらに何かを感じたところまでが描かれました。

 

▲6歳のトルフィン 出展/TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式

 

村では子どもたちが2つのグループに分かれて戦争ごっこをしている。木の剣を振るう子、指示を下す子、槍部隊。その中にトルフィンの姿はない。トルフィンは早速やられてしまったらしく、雪の上に転がっている。隣には友だちのファクシも同じように転がっている。空を見上げながら二人はなんとなく話している。

 

トルフィン「もう、なんですぐにやられちゃうんだろう」

 

ファクシ「死体はしゃべっちゃダメだぁ、トルフィン」

 

トルフィン「おまえ、いっつも真っ先に死ぬよなぁファクシ」

 

ファクシ天国にあるヴァルハラでは、毎日、お肉が食べられるからね

 

トルフィン強い戦士じゃないと、ヴァルハラには入れないんだぞ

 

ファクシ「あぁ~、そっか」

 

トルフィン──母上や姉上は行けるのかな? ヴァルハラ

 

そこにやってきたのが荷物をかついだレイフだった。「雪の上でしぬと、風邪をひくぞ」と、トルフィンを覗きこみ筋が通っているような通ってないようなことを言ってニタリと笑った。どうやらレイフは明日出発するらしく、その準備をしているのだ。

 

レイフ「トルフィン、一走りおまえの父上に伝言を頼む。軍船が来た」

 

とつぜんレイフが言った。彼が見つめる海の先に、一隻の大型船が見えた。

 

感想&考察1、だからヴァイキングの男は戦う!

Odin
Odin / tnarik

▲北欧神話の主神「オーディン」

 

まず最初にトルフィンと、少しのんびりした感じの友だちファクシの会話に出てくる「ヴァルハラ」について。ヴァルハラとは、北欧神話の主神であり、戦いと死の神・オーディンが住む宮殿です。古い北欧の言葉では「ヴァルホル」(戦死者の館)と呼ばれます。

 

戦いで命を落とした勇敢な戦士の魂は、ヴァルハラに行くことができるのに対して、戦いではなく病気などで命を落とした戦士の魂はヴァルハラに行くことができません。「天国にあるヴァルハラでは、毎日、お肉が食べられるからね」とファクシが言っているように、ヴァルハラは毎日宴会が開かれる天国という概念です。ただし、宴会の前には毎日、戦いが行われるそうですが──。

 

トルフィンの村の子どもたちは、戦いごっこに明け暮れています。戦いが完全に肯定されている社会なのですね

 

そんな中、ふとトルフィンは戦いに行かない母や姉のことを思います。「──母上や姉上は行けるのかな? ヴァルハラ」と。詳しいことは分かりませんが、普通に考えて行けませんよね。これは力だけが頼りのような世界にいて、ちゃんと家族のことが考えられる、トルフィンの優しさが現れた言葉だと思います。

 

ヨームの戦士・フローキ登場

▲ヨーム戦士団とフローキ 出展/TVアニメ「ヴィンランド・サガ」

 

レイフの船の何倍もある大型軍船に乗って来たのは、目まで覆う銀の兜に、白いマント、目の模様の入った斧をもちズラリと並んだ戦士たちだ。無表情に立ち並ぶ戦士たちの強烈な威圧感は、ハーフダン一行とは段違いだ。トルフィンに呼ばれ、トールズは港にやってきた。

 

トールズ「ヨームの戦士たちよ。わたしはここだ!」

 

彼らはトールズの姿を認めると、身体の前に逆さに斧を立て、そろって礼をした。戦士たちを率いる男はわざわざ兜を脱いで頭を垂れている。彼の名はフローキといった。

 

トールズ「まさか、ここまで探しに来るとはな、フローキ」

 

フローキ「ノルウェー遠征以来になりますな、トールズ殿。よもやこのような最果ての地にお隠れとは」

 

トールズ「要件を言え、フローキ」

 

フローキ「では、まずは上陸の許可を」

 

何事かを伝えにきたフローキとトールズは、トールズの家で囲炉裏を囲んで話し始めた。その様子を村の若者アーレたち数人とトルフィンが扉の隙間からそっと覗いている。

 

アーレ「何者なんだろうなぁトールズさんて。若い頃に戦働きをしたとは聞いたけど」

 

彼らは、ただならぬ気配の戦士たちがそろって頭を下げるトールズの素性に興味津々だ。トルフィンの目に父親のトールズは、どこか怒っているように見えた。

 

フローキ「入浴のさなかを狙った奇襲だったということです。デーンロウ各地で多くのデンマーク人がイングランド軍に殺害されました。そしてその中にはデンマーク王スヴェンの妹君、グンヒルドさまもいたとのこと。妹の敵討ち。スヴェン王は良い口実を得ました。大きな戦が始まります。我ら戦士の出番です。ヨーム戦士団は、デンマーク軍と連合します。来る春には、イングランド軍への進攻がはじまりましょう」

 

トールズ「好きにするがいい。ここは北の最果ての小村だ。北海の向こうで大国同士が何をしようと、関わりはない」

 

フローキの話は、最近起きたイングランド軍によるデンマーク人ヴァイキングたちへの奇襲事件に端を発した戦争が勃発しそうだという噂から始まった。淡々と話していたフローキだが、トールズの興味なさげな言葉に、微妙な笑みを浮かべる。

 

フローキ「そうは、まいりません。我が首領シグヴァルディの命令は、全艦隊ヨムスヴォルグに集結せよ。例外はない。お分かりかな? その者がたとえ、脱走兵といえどね

 

トールズの閉じていた目が開かれた。フローキは続ける。

 

フローキヨーム戦士団大隊長トロルのトールズ。この度の戦、あなたも参戦するのです──トールズ殿、この度のことは我が首領の温情なのですよ。15年前、行方不明になったあなたが、この度晴れて戦線に復帰する。すべてを不問にしてそういうことにしてくださると言うのです。我が首領はそれほどに、あなたの腕を惜しまれている」

 

トールズ「それを伝えるために、軍船で来ることはあるまい。村の者が動揺している」

 

フローキ「お変わりになられましたなぁ、あのトールズ殿が。あるいはこの村が変えたのか・・・良い村だ。子どもの様子で分かる。戦災とは今日まで無縁だったのでしょうなぁ

 

今日まで」とフローキは言い、口の端をいびつに上げて笑った。トールズの返事次第では、この村に戦災が及ぶと──フローキはそう言ったのだ。トールズは静かに視線を上げた。

 

感想&考察2、戦線復帰を促しにきたフローキの思惑

Jorvik Viking Festival 2012
Jorvik Viking Festival 2012 / alh1

 

トールズの前に現れた軍船に乗っていたのは「ヨームの戦士たち」。そしてその大将らしき男の名は「フローキ」です。フローキは四角く刈り込んだ金髪の男。しかも彼はヒゲすらも四角くそろえていて──つまり頭部のシルエットは顔を中心にした長方形・・・。

 

ここでピンときせんか? 前回第1話の冒頭、どうやらあれがトールズが逃亡したときの描写のようですが、あの直前にこんな会話がありました。

 

トールズ「陣形が広がりすぎるな。このまま敵の2波目は受けてやる。トルケル、おまえはフローキが詰めてきたところで、一気に戦線を押し上げろ」

 

トルケル「あのサイコロ頭なぁ。まぁいいけどよ。で、おまえは?」

 

15年前のトールズのセリフに「フローキ」と出ています。しかも話している相手のトルケルはフローキを「サイコロ頭」と! どうやらかつてフローキはトールズの仲間で、当時から四角い頭をしていたようです! フローキはトールズをこう呼びます。「ヨーム戦士団大隊長トロル(戦鬼)のトールズ」。なんとトールズは「大隊長」だったのですね! それなのに逃亡したとすれば・・・そりゃ首領は激怒したことでしょう。

 

15年かけてトールズの行方を探し出し、それでも過去のことは不問に付すから戦線に復帰せよと首領は言ったと言います。どれだけトールズが腕の立つ戦士だったか分かりますね。どうもフローキとしては面白くなさそうですけれど・・・。

 

その結果が「戦災とは今日まで無縁だったのでしょうなぁ」というフローキの言葉と、口を歪めた嫌な笑い方です。「嫌と言えばこの村がどうなるか分かっているな?」という無言の脅しですね。せっかく静かに暮らしていたのに、面倒なヤツが現れたもんです。

 

トールズの覚悟「自分のしてきたことに、けじめをつけるときが来たんだ」

 

「戦が始まる」ときいて、村の若者たちは大喜び。すっかり自分たちも参戦するつもりでいる。

 

アーレ「わざわざ海越えて、トールズさんを誘いに来たんだぜあいつ。すげぇよ、おまえの親父さんは!」

 

そう言われて、トルフィンは嬉しそうに頬を上気させる。トルフィンはもちろん、アーレたち若者も、村の大人たちも「ヨーム戦士団」を知る者はここに誰もいない。それほどここは、戦いから遠い村なのだ。だが、レイフは知っていた。

 

レイフ「ヨーム戦士団。ヴェンドランドの港町、ヨムスヴォルグに基地をもつ軍団だ。トールズが昔、ヨームの戦士だったとはな」

 

アーレ「強いんすか?」

 

レイフ「強い。あまりに強くて、ヴェンドランド王などは彼らから税金を取れないでいるほどさ。北海最強を自負する軍団だ

 

港で話すレイフたちに、フローキの「撤収!」の声が聞こえてきた。村の中に散らばっていたヨームの戦士たちは「撤収!」と声をかけあいぞろぞろと軍船に引き上げた。

 

フローキ「私はヨーム戦士団のフローキだ。主命により、勇者トールズ・スノーレソンに加勢を頼むためこの地へ参った。トールズ殿は、我が首領の求めに応じられ、軍船1隻の提供を約束なされた。我と思わん者は、トールズ殿と共にヨムスヴォルグへ参られよ! ではトールズ殿、いずれ戦場で会いましょうぞ」

 

それだけ言うと、フローキはまた船に乗り村を離れた。アーレたちはもちろん、村の男たちはこぞって「戦だ!」と目を輝かせている。根っからの戦好きなのだ。フローキが父親を「勇者」と呼ぶのをきき、トルフィンも嬉しそうだ。沸き立つ雰囲気の中、トールズは一人肩を落として家に引き上げていった。

 

トールズ「村を巻き込んでしまったな。昔、人をころすことで身を立てていた。でもある日、急に嫌になったんだ。ころすのも、ころされるのも。だから逃げたんだ、戦場から。しんだように、上手く見せかけたつもりだったんだがな」

 

レイフ「だったら、もう一度」

 

「もう一度、逃げればいい」とレイフは言いたかったのだろう。しかし、トールズはため息交じりに首を横に振った。

 

トールズ「逃げればこの村が代わりに報復される。ヨームの掟は、脱走者を許さない」

 

角杯に満たした酒を一気にあおってからトールズは続けた。

 

トールズ自分のしてきたことに、けじめをつけるときが来たんだ

父の金言「おまえに敵などいない。誰にも敵などいないんだ。傷つけて良い者など、どこにもいない」。

▲「おまえに敵などいない」 出展/TVアニメ「ヴィンランド・サガ」

 

村人たちが戦の準備に浮足立つなか、トルフィンは一人機嫌が悪い。木の剣と盾で戦いごっこをしていても、いつものように手加減も死体になることもできなくて村の子にケガをさせてしまった。まだ6歳のトルフィンが軍船に乗せてもらえるはずがないのは分かっているけれど、自分も一緒に行きたいのだ。

 

ついにトルフィンは遊びで使う木の剣を投げ捨て、物置で父親の武器を探し始めた。

 

ユルヴァ「あんたさては、戦士になって父上の船に乗せてもらっちゃおーとか考えてる? 言っとくけどね、無駄な努力よ。あんたみたいなちびっ子が!」

 

すっかり姉に見透かされているけれど気にせず探しつづけて、ついにトルフィンは物置の奥にある立派な箱の中に武具一式が入っているのを見つけた。そっと手にした短剣は、顔が映るほど磨きこまれていた。「きれい」と見惚れていると、突然その刃をトールズが掴んだ。手から血がしたたり落ちる。

 

トールズ「剣が欲しいか、トルフィン。剣は人をころす道具だ。おまえはこれで、誰をころすつもりなんだ」

 

トルフィン「て、敵」

 

トールズ「おまえの敵は誰なんだ」

 

トルフィン「は・・・ハーフダンとか・・・」

 

ふぅと息を吐いてトールズは膝をつき、息子の両肩に手を置いた。

 

トールズ「よく聞け、トルフィン。おまえに敵などいない。誰にも敵などいないんだ。傷つけて良い者など、どこにもいない

 

トルフィン「おかしいよ、そんなの。だって父上は明日、戦に行くんでしょ? 敵をころしに行くんでしょ? 子どもじゃない。父上は嘘を言ってる。ボクにだって分かる!」

 

まっすぐ目を見て話す父親の手を振り切り、トルフィンは家から駆け出していった。「トルフィン!」と、家の戸口まで息子を追ったトールズは、まだ短剣の刃を握ったままだ。血がポタポタと滴っている。妻のヘルガが静かに歩み寄り、やっと短剣を離したトールズの手に布を巻く。

 

トールズ「ヘルガ、あの子を頼む」

感想&考察3、父の金言を理解するには、トルフィンはまだまだ幼すぎる──。

young vikings...
young vikings… / hans s

 

戦場を逃げ出してから15年。極寒の小村で慎ましくも穏やかな生活を送っていたトールズの暮らしは、以前所属していたヨーム戦士団のフローキの登場により一変しました。村人を人質に取られた格好で戦線復帰を促されたトールズに選択肢はありませんでした。トールズの答えは「YES」です。

 

戦うことを肯定する民族の村人たちは、まるで祭りにでも出かけるような浮かれようで。まだ6歳のトルフィンも戦船に乗りたくて仕方がありません。本物の剣を手に高揚している息子をトールズは諭します。

 

トールズよく聞け、トルフィン。おまえに敵などいない。誰にも敵などいないんだ。傷つけて良い者など、どこにもいない

 

ヨーム戦士団時代、トールズは人をころすことで身を立てていました。それは自分の身を守るためでもなければ、家族を守るためでもなく、ただただお金のための戦いでした。戦う相手はヨーム戦士団が契約した者が「敵」とみなした者──に属する戦士たち。トールズにとって何の恨みもない者たちを相手にした、いわば代理戦でした。

 

その現実が、ある日急にバカらしく思えたのでしょう。だからトールズは、戦死を装って逃げ出したのです。

 

トールズが戦を投げ出し静かに暮らすことを選んだ理由が、この言葉によく表現されています。代理戦をしている相手は「敵」ではなく「人」だと気づいてしまったのでしょうね。

 

けれどトールズの金言も、今のトルフィンには届きません。戦いに憧れ、「勇者」と呼ばれる父親を誇らしく思っている今のトルフィンに「逃げる」選択肢なんてありません。「敵などいない」と言われてもよく分かりません。世の中には「善」と「悪」しかなく、「敵」と「味方」しかいないのです。敵=悪で、倒さなければならない相手という認識しかないのでしょう。トールズの深い思いを知るには、今のトルフィンでは幼すぎます。

 

けれど、きっといつかトルフィンは、父のこの言葉をかみしめるときが来るような、そんな気がします。

 

しかしトールズ。「自分のしてきたことにけじめをつける時がきた」と言い、妻に向かい「ヘルガ、あの子を頼む」と言うあたり・・・死を覚悟しているとしか思えません。トールズは、戦線復帰をフローキに約束しました。そのトールズから「傷つけて良い者など、どこにもいない」なんて言われても、たしかに説得力がありませんよね。トルフィンが反発するのも仕方がないと思います。

 

おそらくトールズは、自分がトルフィンに吐いた言葉を裏切らない形でけじめをつけるつもりなのでしょう。

 

フローキの本意「トールズをころせ」

▲アイスランドとフェロー諸島の位置関係 出展/TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式

 

フェロー諸島 ストレイメイ島。トールズの村を離れたフローキは、フェロー諸島にアシェラッドという男を尋ねていた。

 

アシェラッドはテーブルに両足を載せ、角杯で酒を飲みながら「さっさと仕事の話をしましょうや」と、フローキを歓待する気など微塵もなさそうだ。アシェラッドの部下たちも、神父を的に斧を投げるなど蛮行を楽しんでいる。その様子にフローキですら「相変わらず貴様の手下は品がないな」と、閉口気味だ。

 

アシェラッド「さっさと仕事の話をしましょうや。手下どもも、オレも、こんな僻地で待たされて退屈してたんです」

 

フローキ「大きな変更はない。報酬は金5ポンド。ヤツの死体と引き換えでなければ払わんぞ。ヤツの船と積み荷はおまえたちの好きにしていい。トールズをころせ

感想&考察4、海賊の首領アシェラッド

Svínoy Faroe Islands - The Village
Svínoy Faroe Islands – The Village / Eileen Sandá

▲現在のフェロー諸島

 

フェロー諸島は、アイスランドの南、スコットランドの北、ノルウェー西海岸の東と、それぞれの陸地のちょうど真ん中にある島です。wikiによると、アイルランドの修道士が最初に発見して入植しましたが、その後9世紀ごろにノルウェーのヴァイキングが入植し11世紀にはノルウェー領になった、とあります。

 

11世紀といえば、ちょうど「ヴィンランド・サガ」の舞台となっている時代。だからアシェラッドの手下たちは神父を嫌い、斧を投げる的にするなんて蛮行をしていたのですね。アシェラッド自身も「キリスト教が嫌いなだけだ」とフローキに説明しています。

 

どうやらアシェラッドたち海賊は、フローキの求めに応じてここに待機しているようです。そしてフローキの依頼は「トールズをころせ」というもの。既にアシェラッドたちをここに配備しているということは、トールズに会う前に仕込んでいた罠のようです。フローキは最初から「ではトールズ殿、いずれ戦場で会いましょうぞ」なんて気はなかったってことですね・・・。

 

しかし、ここまでシナリオがとてもいいです。場面展開がスムーズで、トールズの気持ちもトルフィンの気持ちもていねいに描かれています。人物名や地名など、日本人には少し馴染みのない響きの固有名詞が多くて戸惑うときがあるのですが、ていねいなシナリオのおかげであまり迷わず、気持ちよく視聴することができます。

 

脚本は第1話に続き瀬古浩司氏。「進撃の巨人」の多くを手がけ、「BANANA FISH」の全話通してシリーズ構成を手がけた方です。とても優れた脚本家さんですね。今後も期待大です。

 

あいびー

戦いと策略に満ちたヴァイキングの物語が、いよいよ転がり始めました。生活のために人をころす仕事をしていたトールズがたどり着いた思い。「誰にも敵などいないんだ。傷つけて良い者など、どこにもいない」。これは確かに金言だけれど、いくらこちらがそう望んでも、向こうから剣を突き付けてくるような世界で、この言葉を受け止め実行するのは容易じゃないですよね。おそらくそれを体現するのだろうトールズの生き様、そしてこの言葉を受け継ぐトルフィンの生き様。トルフィンの葛藤に満ちたこれからが垣間見えた第2回でした。

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