「ならず者集団アシェラッド兵団vsトールズ開戦!」シーズン1、第3話「戦鬼」のあらすじ感想考察。2019年7月~放送の「ヴィンランド・サガ」は、1000年前の北欧を舞台にヴァイキングの生き様を描いた骨太な物語



第3話/剣を捨て、家族を取ったトールズの過去。15年を経て、過去を清算するための戦いが始まる!

▲アシェラッド 出展/TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式

 

#03

戦鬼(トロル)

War demon(troll)

 

舞台はフェロー諸島。100人の手下を従えるアシェラッド兵団の首領・アシェラッドの待つ小屋に、ヨーム戦士団のフローキがやってきたところから物語は始まる。

 

フローキ「大きな変更はない。報酬は金5ポンド。ヤツの死体と引き換えでなければ払わんぞ。ヤツの船と積み荷はおまえたちの好きにしていい。トールズを殺せ

 

アシェラッド「トールズねぇ。ヨームのトロル(戦鬼)──聞いたことありますよ。いいんですか? ころしちゃって。あんたがたにとっちゃ英雄でしょう」

 

フローキ「英雄ならころせなどと言わん。ヤツは重大な軍機違反者だ。敵前逃亡罪──処刑の命令は15年も前に下されている」

 

アシェラッド「ふぅーん。あんたらが規則にうるさいのは知ってっけど、いやはや15年ですか。ごくろうさまで。あぁ、いや。こちらは応分の金がもらえれば、ハイどんな仕事でも。ただね旦那、身内の処刑なら身内でやるのが普通かな~って思いまして。行ったんでしょ? アイスランドまで。どうしてその場でころさなかったんですか

 

フローキとアシェラッドは、小さなテーブルを挟み向かい合って座っている。フローキがイスに深く座りテーブルに片腕を置いて話しているのに対して、アシェラッドは両足をテーブルに投げ出し、脚を2本浮かせたイスの背によっかかって角杯で酒を飲んでいる。なんとも行儀が悪い。

 

フローキ「それ以上つべこべ聞かん方が身のためだ」

 

アシェラッド「まぁいいでしょう。前金でさらに金5ポンド。それで引き受けましょ

 

フローキ「オレにそんな舐めた口をきくとは、大きく出たな」

 

真顔で脅しをかけるフローキを、角杯を床に投げ捨て頭の後ろで腕を組んだ格好で見ながらアシェラッドはさらに金を要求した。しばし睨み合う二人の間に、突然、槍が飛んで来て、壁にかけた絨毯に突き刺さった。

 

ビョルン「ありゃぁ、すんません。すっぽ抜けちゃって。おケガないすかぁ?」

 

アシェラッド「おいおい、気をつけろよ。オレに当たるとこだったぞ君たちー!」

 

とぼけた調子で謝るアシェラッドの手下のビョルン。それに軽い受け答えをしながらアシェラッドはイスから立ち上がりフローキに言った。

 

アシェラッド前金で金5ポンド追加──てことで、よろしいかな?

 

驚いた様子で絨毯に突き刺さった槍を見ていたフローキはフン、と鼻を鳴らした。

 

フローキ「いいだろう」

 

小屋から歩み出たアシェラッドは「ビョルン、いい槍だったぜ」と、ビョルンと腕を合わせる。

 

アシェラッド「さすがのフローキの旦那も面食らってたよ」

 

ビョルン「そいつぁ見たかったな」

 

不機嫌そうに黙り込んだフローキはやおら立ち上がり、槍の刺さった絨毯を破った。絨毯の裏では、フローキの部下が心臓を貫かれ絶命していた──。

 

フローキ「口だけではなさそうだな」

感想&考察1、アシェラッドの勘と頭の良さを見せつけた秀逸エピソード

いかめしい兜に短く刈り込んだ髪、無表情な顔には戦傷。なんとも強面なフローキに対して、ひょうひょうとしているアシェラッド。今回は、この対照的な二人の駆け引きの場から始まります。

 

フローキは、威圧してアシェラッドに言うことをきかせようとしています。「金5ポンドでトールズをころせ」と。これに対してアシェラッドは「前金で金5ポンド追加しろ」と言います。トールズは敵前逃亡した罪で15年前に処刑命令が出ているというフローキの説明に納得がいかないからです。

 

アシェラッド身内の処刑なら身内でやるのが普通かな~って思いまして。行ったんでしょ? アイスランドまで。どうしてその場でころさなかったんですか

 

そうですよね。大勢の手下を連れて行ったわけだし、みんなでトールズをころせばそれで済むはずです。それなのにわざわざアシェラッドに頼むその理由が不自然ですよね。詳しいことは分からないけれど、とりあえずアシェラッドはそこにフローキの弱みを見つけてふっかけました。

 

フローキ「オレにそんな舐めた口をきくとは、大きく出たな」

 

と、静かな怒りをみせたフローキですが、小屋の外から飛んできた槍に驚き、そのままアシェラッドの要求を飲みました。その理由は──フローキが絨毯の裏に忍ばせていた部下の存在にアシェラッドたちがとうに気づいていたと知ったからです。おそらくアシェラッドがあまり吹っ掛けるようなら、この部下が躍り出て捕えるなり武器で脅すなりするつもりだったのでしょう。アシェラッドが行儀悪くのけぞった格好でフローキの相手をしていたのも、ビョルンが槍を投げてくることを知っていたからなんでしょうね。角杯を投げたのが槍を投げる合図だったのかも知れません。

 

フローキに「口だけではなさそうだな」と言わせるだけの説得力あるエピソードですね。アシェラッドたちはならず者に見えて、賢さも兼ね備えていると見せつけたわけです。勘の良さも抜群です。

 

今回のテーマは「トールズという男」です。

アイスランドの小村で、妻と二人の子どもと一緒につつましい生活を送っていたトールズは、あまり自分のことを話さない男です。ただ、若い頃に「戦働き」をしていたことは、村の誰もが知っています。

 

ある日現れたヨーム戦士団がこぞって頭を垂れるトールズとは、いったい何者なのだろう? 村の若者たちはトールズの過去に興味津々です。息子のトルフィンは、父親のことが誇らしくてたまりません。でも、そんなトルフィンも父親の過去を知りません。

 

今回は、そんなトールズの過去と、どんな考えをもつ男なのかが詳細に語られます。

 

▲トールズ 出展/TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式

 

ヨーム戦士団のフローキの求めにより、若者5人とトールズの計6人が戦船に乗り出航する朝がきた。村の若者アーレは、この戦で名をあげて、村に帰ったらユルヴァと結婚したいと考えている。もっとも、同じように考えている若者は何人もいるようだが。

 

ユルヴァは「しななきゃいいけどね」と、なんともつれない。そんなアーレに、思いを寄せる娘がいた。その娘に気が付いたレイフが内緒話を始める。

 

レイフ「お嬢ちゃん、アーレが心配かね。なら、いいこと教えてあげようか」

 

「え? 戦場に行かないの?」

 

レイフ「シー、内緒、内緒。ヨムスヴォルグに行く途中、一度ノルウェーに寄る。トールズのやつ、若造どもをそこへ置いてきぼりにするつもりだ。そこから先トールズは、ノルウェーの船乗りの助けを借りてヨムスヴォルグへ向かう。ワシぁ先代のノルウェー王とは友達でな、ノルウェーじゃ顔がきく。で、ワシの商売が済み次第、若造どもを連れて帰る。5人ちゅうのはワシのボロ船で連れ帰れる限度にすぎん。あいつぁ、誰一人戦場へ連れていかんよ。トールズとは、そういう男だ

 

「あの・・・レイフさん。それじゃぁ、トールズさんは一人で戦場へ行くの?」

 

村人の歓声に送られ出航したトールズの船とレイフの船は、船団を組んでいる。

 

トールズの船は片側に若者5人がオールを持ち並び、反対側に巨大オールを手にしたトールズが一人で座る。それほど若造たちとトールズでは力の差があるということだ。レイフが叩く太鼓のリズムに合わせて櫓をこぐと、船は波を切り進み始めた。

 

しばらくオールを漕いで潮流に乗ったところで、ようやくトールズは手を止めた。アーレたち若者5人はなんとも情けない。手の皮がむけたと泣き言を言う者、尻が痛いと弱音をはくもの、船酔いで海に吐き戻す者・・・。アーレもぐったりだ。

 

トールズはテキパキとそれぞれに仕事を与えて、労をねぎらった。

 

トールズ「疲れたか? 安心しろ、もう当分は漕がなくていい。潮流に乗ったから、あとは勝手に進むよ」

 

トルフィン「それって、もう引き返せないってこと? 父上」

 

トールズ「まぁ、そうだな・・・え? 父上?」

 

甲板に置いた樽の蓋が上がり、中からトルフィンが飛び出してきた。トルフィンはおしっこを我慢していたらしく、「後にして!」と、トールズの叱り声を遮り海に向かって放尿した。「はぁ、セーフ」とつぶやきふと目を開けたトルフィンの眼前に、どこまでも広がる海が見えた。

 

トールズ「こんの! いたずらぼ・・・」

 

トルフィン「父上! 海だ!」

 

げんこつをくれようとしたトールズに、トルフィンは目を輝かせて海の彼方を指さした。その様子に、思わずトールズの怒りがそがれた。もちろん、その後トールズは甲板を逃げ回るトルフィンを捕まえ、ペチンペチンと尻を叩いてお仕置きしたわけだが。

 

アシェラッドの読み

▲アシェラッド 出展/TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式

 

せっせと船に荷物を運び入れ働いている手下たちを見ながら、アシェラッドとビョルンは立ち話をしている。

 

アシェラッド「しかしキナ臭いなこのヤマ。フローキの旦那さ。どうも隠し事が多すぎる。トールズ処刑の命令ってのはウソだな。ほぼ確実に」

 

ビョルン「じゃぁ?」

 

アシェラッド「暗殺さ。私怨かなんか知らんが、すべてヤツの独断だ」

 

ビョルン「それがどうしたよ? ころして金もらうことに変わりはねぇだろ」

 

アシェラッド「ヤツが自分の部下を使わねぇのは何故だと思う?」

 

ビョルン「命令違反の汚れ仕事だからじゃねぇの?」

 

アシェラッド「まぁな。それもあるだろうが、損害を恐れているのだとしたら。それも、首領に言い訳がきかねぇほどの大損害だ

 

ビョルンの表情が変わった。

 

ビョルン「ヨーム戦士団1個小隊がか? 中古戦士一人に・・・そんなバカな」

 

しばらく黙ったアシェラッドは、どこか嬉しそうに薄く笑った。それはまるで、そうであってほしいと願っているかのような表情だった。

 

アシェラッド「ツラぁ拝んでみたくなったぜ、ヨームのトロル(戦鬼)。少しは楽しめる男だと嬉しいね」

トールズが戦場から逃げた理由

 

夜になり、トルフィンはトールズの膝に頭を載せて眠っている。アーレ以外の4人の若者も甲板に横になって寝ている。闇を照らす松明のもと、アーレはトールズに話しかける。

 

アーレ「ねぇトールズさん、戦場ってどんなところなんですか? トールズさんは、あちこちで戦ってきたんでしょう? 手柄話、聞かせてくださいよ。オレも一発、大将首取って男になりてぇんだ」

 

トールズ「なるほどな。たしかにウチの娘は強い男が好みだ。大変だな、おまえも」

 

「いやぁ、お見通しっすかぁ」と頬を赤らめるアーレを相手に、トールズは昔話を始めた。

 

トールズ「あいつは、オレがまだヨームの軍団にいた頃に生まれた子でな」

 

ヨーム戦士団の白マントを身にまとった15年前のトールズは、ぎゃんぎゃん泣く赤ん坊を右手に持ち、「うるせぇなぁ、赤ん坊ってのは、皆こんなに泣くもんなのか?」と、辟易としている。

 

トールズ「次は男を産め、ヘルガ。首領は男をお望みだ」

 

難産の末に生まれた子を妻のヘルガの横にポンと置き、トールズはそれだけ言うとさっさと部屋を出ようとした。妻のヘルガはヨーム戦士団の首領の娘だった。

 

ヘルガ「トールズ、名前をつけてあげて」

 

トールズ「適当につけておけ。オレは忙しい。これからノルウェー遠征だ」

 

ヘルガ「トールズ! この子に、名前を!」

 

その後15年一緒にいるヘルガが怒ったのは、このとき1度きりだとトールズは回想する。

 

トールズ「ユルヴァという名はオレの母の名だ。とっさに浮かんだ。今思えば、あのときからだ。オレはすっかり戦場が怖くなっちまった。だから逃げたんだ。昔を知る戦友たちは、オレをののしるだろうな」

感想&考察2、「オレはすっかり戦場が怖くなっちまった。だから逃げたんだ」

Viking ship
Viking ship “Lofotr” / Lofotr Viking Museum

 

かつてヨーム戦士団に所属していた頃、トールズは戦争に明け暮れていました。「ヨームのトロル(戦鬼)」の異名をもつトールズは、アシェラッドが推測したように、それは腕の立つ戦士だったようです。その片鱗は、第1話の冒頭に描かれていましたね。その強さは、あのいかついフローキが恐れるほどに。

 

大隊長の一人だったトールズは首領の娘・ヘルガを妻にめとり、やがてヘルガは娘を産みます。このときのトールズはまるで父親の自覚がありません。「次は男を産め」と、娘に興味を示さないトールズに、ヘルガは「名前をつけてあげて」と怒ります。

 

ヘルガはもの静かな雰囲気の女性です。アイスランドの村でも、静かに家族を支える感じでした。そして、あまり感情を表に出したり言葉にしたりするのが下手なトールズを深く理解し支えています。どこか、古いタイプの日本の女性のイメージでしょうか。

 

家族ができたことで、トールズの考えが変わっていきました。それまではいつしんでも平気だったのに、しぬのが怖くなったのでしょう。家族を持てば責任が生まれる。愛情も生まれる。大切な人と離れたくないと思ってしまう。そして、同じように戦う相手にも家族がいることを思えば、戦うことに嫌気が差したことでしょう。

 

「オレはすっかり戦場が怖くなっちまった。だから逃げたんだ」というトールズの言葉を、アーレはどんな気持ちで聞いたのでしょうね。アーレはトールズを尊敬しています。でもその尊敬は、トールズが「強い戦士だったから」です。けっして「戦場から逃げ出して家族とつつましく生きてきたから」ではないはず。トルフィンよりかなり年長だけど、アーレもトルフィンと同じように強い戦士になり戦場で手柄を上げることを夢見ています。トールズが「戦場から逃げた」ときいて、少なからずがっかりしたんじゃないかと思います。

 

激突! アシェラッド兵団

▲フェロー諸島の地図 出展/TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式

 

やがて夜が明け、トールズとレイフの2隻の船はフェロー諸島に到着した。アイスランドとノルウェーの真ん中にある島だ。ここで一休みして、食糧と水を補給するつもりなのだ。切り立った断崖の間を行く狭い入り江の奥に村がある。

 

出航したときと同じようにレイフの叩く太鼓に合わせて、オールで漕いで船を入り江の奥へと進める。──と、急にレイフの太鼓が止まった。

 

トールズ「どうした、レイフさん?」

 

レイフ「おかしい──さぁて、何がだろう?」

 

レイフの様子にトールズはあたりを見回す。切り立った断崖の上からパラパラと小石が落ちてきた──。

 

レイフ「そうか、家の数だ。家の数が減っている」

 

トールズ引き返そう、レイフさん。良くない気配がする。地形も悪い

 

崖の上には、アシェラッドの一味がひそんでいる。彼らは船が逆走し始めたのを見て予定より早く作戦を決行することにした。崖の上から大量の木材が水路に投げ落とされ、トールズたちは退路を断たれた。家を壊した木材だ。幸い、船にも人にも損害はなかったが。

 

トールズ「矢が来るぞ。盾で頭を隠せ」

 

若造たちは、慌てて頭の上に盾を載せる。ドォン、ドォンと太鼓が鳴り響き、アシェラッドたちの船が2隻現れた。「降参すりゃ、助かるんじゃねぇか?」と、若造たちはいきなり弱気だ。アーレだけは一人気を吐き剣を抜いた。

 

アーレ「どっ・・・どうってことねぇよ。たった2隻だ」

 

トールズ「よせアーレ、奴らは手練れだ。農民が夏場の出稼ぎでやっている海賊とはわけが違う。おまえのかなう相手じゃない」

 

「ち・・・父上」と心細げに声をかけたトルフィンの頭に手を置き、深く一つ息を吐いてからトールズは木箱をさぐった。剣を自分の背中に負い、短剣をトルフィンに渡してトールズは言う。

 

トールズトルフィン、身を守るためだけに使え。いいな、いざというときだけだぞ

 

今まで見たことがないほど、トールズの目が鋭く尖る。トールズの後から震えた声でアーレが言った。

 

アーレ「や、やっぱやるんすか、やるんすね。よぉし、やるぞー」

 

トールズ「簡単にやるなんて言うな」

 

対するアシェラッド兵団の方では、ビョルンが毒々しい赤いキノコを食べていた。「ビョルン、あんた、そのキノコ!」と、仲間たちが驚いてそれを見ている。

 

ビョルン「ひぃ、ふぅ、みぃ・・・11、12と、ガキが1匹。なぁんだい、それっぽっちかよ。おぉいアシェラッド、あれ、オレに任せてくんねぇか? あれっぱかしに全員でかかっちゃ面白くねぇ。ヨームのトロルってのがどんなもんか、オレが試してやるよ

 

アシェラッド「いいだろう。向こうもその気みたいだしね」

 

甲板を蹴り、突然トールズが海賊たちの真ん中に降り立った。トールズは素手で手近な敵を次々と倒してゆく。

 

アシェラッド「へっへへ、やるねぇ、ヨームのトロル」

感想&考察3、「トルフィン、身を守るためだけに使え。いいな、いざというときだけだぞ」

close encounters...
close encounters… / grobery

 

さて。フェロー諸島に補給にやってきたトールズとレイフの船は、アシェラッドたちの攻撃に遭います。まず入り江の出口を家を壊した木材で塞がれ、退路を断たれたところにアシェラッドたちの船が2隻やってきました。まともに戦えるのはトールズ一人。

 

トールズは腹をくくって剣を背負い、トルフィンに短刀を渡します。「トルフィン、身を守るためだけに使え。いいな、いざというときだけだぞ」と、言いきかせながら。

 

前回、本物の短剣に見入っていたトルフィンに「よく聞け、トルフィン。おまえに敵などいない。誰にも敵などいないんだ。傷つけて良い者など、どこにもいない」と言ったトールズを、トルフィンは嘘つきだと言いました。「おかしいよ、そんなの。だって父上は明日、戦に行くんでしょ? 敵をころしに行くんでしょ? 子どもじゃない。父上は嘘を言ってる。ボクにだって分かる!」と。

 

トルフィンにこう言った手前、トールズは誰もころすことができません。いや、元々その気がないのかも知れませんが。それを裏付けるように、トールズは素手で相手を倒していきます。さすがに強い! トルフィンの前でトールズがどんな戦い方をするのか、これは見ものですね!

 

一方ビョルンは赤いキノコを食べました。これ、北欧神話に登場するいわゆる「狂戦士のキノコ」ですね。

 

北欧神話の最高神オーディンには、ベルセルクと呼ばれる人間の戦士が仕えていたといわれています。彼らは戦でも鎧をつけず、獣のように相手に噛みつき、敵を倒すことができた。しかも自分は無傷だったといいます。そんなベルセルクたちをさらに強く、無敵にしていたのが「ベルセルクの狂気」と呼ばれる魔術です。これには、ある種の毒キノコが使われたと分析されています。この毒キノコの作用で、ベルセルクたちは一時的に狂気じみた強さを発揮したのだと伝わっています。ゲームで言うところの「バーサク状態」ですね。

 

つまり、キノコを食べたビョルンはバーサク状態になったということ──やばい!

 

あいびー

今回は、トールズがどんな男か、過去にさかのぼりしっかり描かれていました。そして現在。15年のブランクがありながら、かつてと同じように軽々と船から船へと飛び移るトールズ。いよいよアシェラッドたちとの戦いが始まりました! 相手は人数が多い上に狂戦士化したビョルンもいます。いったいどんな戦いになるのか、次回が楽しみです!

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